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【第62回】 久々に休養した日曜の翌日は統計相談とか講義準備とか(2012年6月11日)
- 金曜の東京とんぼ帰りと土曜の講義とオープンキャンパスで疲れ果てたので,日曜は久々に出勤せず,昼近くまで眠ってしまった。その後は洗濯をして読書(杉江松恋氏による『外事警察』の最新の映画のノベライズ版,『ランシックスティ』,黒野伸一『極貧セブンティーン』を読了)。夕方から買い物をしてクリームシチューを作ったが,なかなか美味にできた。本当は研究を進めるべきであったような気もするが,たまにはリフレッシュも必要であろう。
- 明けて月曜はクリームシチューの残りを食べて始発バスで出勤。午前中に統計相談が1件予定されているが,それ以外は明日の講義準備か。
- しまりす本(書評)の著者である佐藤俊哉先生のサイトにある「宇宙怪人しまりす 多変量解析を学ぶ」は,知らない人にはまったく意味不明のような気もするが,柳井先生の授業を受けたことがある者にとっては,物凄い破壊力だ。暫く笑いが止まらなかった。
- 神戸大学保健学研究科の出張報告書では,学会参加の場合,日程中どの部屋の何というセッションに出ていたかをすべて書かなくてはいけないそうだ。なんて面倒な。もちろん参加しながらチェックしておけば済む話だし,今回はあまりあっちに行ったりこっちに行ったりはしなかったので良かったが,公衆衛生学会みたいにつまみ食いしたい学会の時は大変だな。
- 明日の講義準備が終わったのは,結局22:00近かった。
- 帰宅後,青柳碧人『希土類少女』講談社,ISBN 978-4-06-217645-3(Amazon | honto | e-hon)を読みながら,クリームシチューの残りとキュウリの浅漬けをおかずにして晩飯をとり,0:00頃読了。希土類元素を合成する病気(物語後半では遺伝するという話になっていて,しかも少女だけで発現し致死……でありながら広まるということはウイルスのように水平伝播する)というのは,核融合が必要だから合理的な説明が考えにくい。その意味ではファンタジーだが,基本的に元素の周期表やレアメタルやレアアースについての説明は正しいし,後半のサスペンス的な展開はファンタジーというには重すぎるので,頑張って核融合が起こらなくてもレアメタルが生合成できてしまうような尤もらしい屁理屈を考え,サスペンス部分ももっと社会状況とか現実に直面する問題を書き込んでハードSFにしてくれた方が良かったかもしれない。PHP研究所から出ていた『萌える周期表』を思い出したが,巻末の参考文献に挙げられているのは,桜井弘ブルーバックス元素本であった。元素オタクのための小説といえるかもしれない。
- テレビアニメ『銀河へキックオフ!!』も盛り上がっているようだし(最近,ぼくのサイトへの参照元も『銀河のワールドカップ』を検索して書評を見に来た方が多い),つい最近『十二月の夏休み』が刊行されるなど,活発に活動している川端君だが,学問系小説群の新作『雲の王』が来月発売でAmazonでも予約できるようになった。今度は気象学小説のようだ。期待大。
- dagboekで知ったが,学習院大学の物理学者,田崎さんが,「やっかいな放射線と向き合って暮らしていくための基礎知識」という文書を公開されたのでメモしておく。
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