最終更新:2022年9月12日(月)
Goosehouseの公式サイトはこちら。
メンバー全員がシンガーソングライターで,歌も楽器もできるし,Goosehouseに入る前からやっていたバンドあるいはソロでのアルバムなども多数出している。
「卒業」してしまった神田莉緒香さんの『I like it』『boyfriend』『Twilight』(追記:その後,『Wonderful World』,『SetsuNatsu』『いつだってベスト!』も購入した),竹澤汀さんの『点と点のあいだ』『身から出た唄』(追記:2018年1月に一般発売された『(p)review』も購入した。「東京タワー」「最終電車」という既発曲の別テイクも良いが,何と言っても「青」が素晴らしい名曲),竹渕慶さんがtetra+で出した『occur』(追記:その後,ソロで出した『舞花~my flower~』,『KEI's 8』も購入した。2022年9月にさらに追記:『1,000 Takes』もmoraで購入した。汀さんとまなみさんも参加しているYouTube動画は最高),まなみさんがAnny Pumpで出した『あにぽん』(追記:新バンドTHE KERTI OKKARのCDがライブ会場直販でしか手に入らないのが残念),いったん「卒業」したけれど帰って来た齊藤ジョニーさんの『アイ・アム・ジョニー』『齊藤ジョニー』『She is』,d-iZeさんの『i-D』は持っている。K.K.とモノクロカラーはまだ買っていないが,いつかコンプリートしたい。(追記:わっしゅうがNABE名義でLUHICA feat. NABEとして出した『君と踊ろう』も購入した)。
氷室冴子小説の世界を思い出させてくれるような佳曲である「teens」,初期メンバーが歌っていたバージョンも良かったが,2014年夏のUst Liveでやってくれた,歌う楽しさがはじけるような演奏も良かった「Sing」,他にも好きな曲は多々あるが,中でも良く聴くのは「Good Morning」(『Soundtrack?』の曲は全部素晴らしいが,これは目覚まし音楽にしているので,2014年後半はほぼ毎日聴いている)。『アイのうた2 mixed by Q;indivi+』に入っていた「Phrase #6 サクラへ」は名作だと思う(このアルバムはこの曲のためだけに買ったと言っても過言ではない)。2015年2月の『Milk』と『Bitter』も佳曲が多かったが,とくに『Bitter』の「セダンガール」の歌詞は良かった。『Milk』の「Pop Up!」は,歌唱力のあるアイドルが歌ったら似合いそうな曲と思った。『身から出た唄』のうち,「I Like」は沙夜香のサポートを受けてUst LiveでやったのでYouTubeに載っているのだが,枕草子の「……もをかし」的な列挙の唄かと思わせておいて実は切ないラブソングだったという名曲。「僕らだけの等身大」も佳曲だが,初回限定盤についてきたDVDのパフォーマンスが実に楽しそうで良かった(もう少し長く入れてくれたらもっと良かったのにとは思うが)。
後述のように2018年末に事実上活動停止した。
これまでにGoosehouseとして出したCDは全部買っている。『Phrase #1 Sing』『Phrase #2 Sky』『Phrase #3 Wandering』『Phrase #4 Beautiful Life』に続く『Phrase #7 Soundtrack?』が超名盤だったので別立てにして紹介する。
アニメ「銀の匙」の主題歌となったからメジャーデビュー曲といえると思う『Phrase #8 オトノナルホウへ→』,アニメ「四月は君の嘘」の主題歌となった『Phrase #9 光るなら』,2枚同時発売となった『Phrase #10 Milk』『Phrase #11 Bitter』『Phrase #12 Love and Life』『Phrase #13 Fly High, So High』『Phrase #14 僕らだけの等身大』,2017年2月21日に竹澤汀さんの脱退前最後の作品である『Phrase #15 HEPTAGON』が届き,その後暫くCDの発表がなかったが,2017年11月22日発売の『Phrase #16 笑顔の花』もAmazonで予約購入し,発売前日に届いた。2018年4月の『Phrase #17 Flight』も初回限定盤をAmazonで予約購入し,発売前日に届いた。
残念ながらその後,Goosehouseとしては月一配信が休止になってしまい,2018年末に齋藤ジョニーさん以外のメンバーが脱退してしまった。脱退したメンバーのうち,工藤秀平,ワタナベシュウヘイ,沙夜香,マナミの4人はPlay.Gooseという新しい活動を始め,新曲を発表したりライブツアーを発表したりしているし,より自由な感じで,一緒に脱退してソロになった竹渕慶さんや,以前に脱退していたK.K.木村さんや神田莉緒香さんや竹澤汀さんとコラボしたりもしているので,今後また新しい展開があるかもしれない。
その後,Play.Gooseとしてのファーストアルバム『∞Answers』が2019年9月に発売され,moraでダウンロード購入した。
moraとiTunesでの配信のみだったので『Phrase #5 この指とまれ』と『Phrase #6 サクラへ』は買えなかった(既にmoraユーザになってしまったので,今なら買えるが)。YouTubeで聴いて名曲であることはわかっているので,いつかこれらを収録したCDも出して欲しいところ……で,2015年になってもGoosehouseとしてはCD未収録のままだが,『アイのうた2』というリミックス・コンピレーションアルバムシリーズの,mixed by DJ FUMI★YEAH!の方に「この指とまれ」が,mixed by Q;indivi+の方に「サクラへ」が収録されたので,それだけのために2枚とも購入してしまった。他の曲が1分余りに短くされてシリトリのようにリミックスされている中で,最後に入っている「サクラへ」はフルコーラス収録されていて良かった。
2016年8月に発売された『Phrase #13 Fly High, So High』は,初回限定盤の2枚目として「オトノナルホウヘ→」と「光るなら」のライブ演奏が収録されているのだが,Goosehouseならではの音楽の楽しさに溢れた演奏なので,絶対に初回限定盤を買うべき。
2016年7月に発売された,ソロコンピレーションというGoosehouseならではの企画アルバム『恋愛小説と、通過列車と、1gのため息。』の第一印象。
各人各様の色があってどれも良く,例えばマナミさんのダンスホールみたいな(ななきさとえの赤色人形館とかレベッカのウェラム・ボートクラブみたいな,最近で言えばチャラン・ポ・ランタンみたいな)雰囲気の入りから急に転調して可愛らしく楽しげなリズムとメロディのサビとの間を行ったり来たりしながらクライマックスに至る「25時のシンデレラ」も良いし,ワタナベシュウヘイ氏のパワフルボイスがいかにも青春っぽい若さと痛さを醸し出す「年上の彼女」も良いのだが,個人的にはやっぱり竹澤汀さんの声が素晴らしいので(とはいえ,この曲の歌い方は,これまでの汀さんの歌い方とは若干違うのだが,それがまた良くて)「ずるいよ!」が一番耳に残った。
復路の湊川公園廻り終バスの中で歌詞を良く聴いていたら,一人ずつ状況が違っていて,恋に恋してる感じの(若い!)ジョニー,大人の失恋を噛みしめるサヤカ,私に惚れなさいという勢いのマナミ,失恋したばかりの人に恋しているちょっとあざといクドシュウ,好きな人がいて告白寸前の汀,彼の心が離れてしまったことはわかっているという失恋寸前の慶,と来て最後が年上の彼女と恋愛真っ最中の幸せなワッシュウという流れなので後味が良かった。何度も聴いていたら,ワッシュウの歌がだんだんマナミさんへのアンサーソングに聞こえてきた。もしかしてそういうことなのか?
2016年10月のUstLiveのときに発表されたが,2017年早々にはツアーがあって,それに合わせてニューシングルが出るとのこと。で,2017年1月6日発売のニューシングル『Phrase #14 僕らだけの等身大』は初回限定盤を買ったが,いい曲だと思うし,ライブDVDは惹き込まれるパフォーマンスを見せてくれているので,9日のライブ(チケットは買ってある)にも是非行きたいと思う。もっとも,同日発売のリトグリのセカンドアルバムが素晴らしすぎて,まだこっちは3回くらいしか聴いていないんだが(ごめんなさい)……と書いていたが,結局,10回くらい聴いてから神戸国際会館のライブに行くことができ,竹澤汀さんの生歌唱を聴くことができて良かった。
SHISHAMOの『SHISHAMO4』と同時に届いたので,当初聴く回数が少なめで過小評価していたのが大変勿体なかった。
さまざまな人がカバーしている「りんご追分」を聴き狂っていたとき,軽やかな仕事BGMが欲しくなって流したらはまった。この目的だと「恋と雨」とか「ALL MY LOVE」とか「あの日の歌」が素晴らしくマッチする。
フラゲ日記念ということでYouTubeで生配信がされているが(丸ごとアーカイヴされているが,Goosehouseらしいというか,何とも緩い喋りであった),セルフプロデュースであることととアコースティック感に拘りをもって作られた作品らしい。考えてみたら,竹澤汀さんが脱退してから初のCD発売なのだな。Goosehouseは元々メンバーの中から3人でのユニットライブを良くやっていたから,コーラスワークが肝になっているリトグリにおける麻珠の卒業ほど大きなダメージではないと思うが(残った5人が力を合わせて成長することによってそれを乗り越えたリトグリは本当に凄いと思うが),ドラムやカホンなどの打楽器をやっていたのはほぼ汀さんだったし,アートワークにも影響が大きかったと思うので,時間が掛かったのかもしれない。
表題曲「笑顔の花」(MV (Short version))は実にGoosehouseらしい佳曲であった。これまでの曲にもあったようで実はなかった感じ。パーカッションは誰がやっているのだろうと思ったら,ジョニーさんの打ち込みをサヤカさんがキーボードで鳴らしているのとマナミさんのタンブリンらしい。2曲目の「何もかも有り余っている こんな時代も」は,あの超傑作アルバム『Soundtrack?』に入っている「Good Morning」や,「光るなら」と通底するテーマを歌っているが,弾むようなストリングスから始まるアップテンポで元気が出る曲。後半にコーラスと演奏だけがわりと長く続く部分があるのだが,Goosehouseの場合はそこも自分たちでやっているのが凄いところ。
以上2曲も良いのだけれども,3曲目に入っている「I come back to you」が超名曲であった。テーマとしてはラブソングなのだけれども,ワッシユウと慶ちゃんの凄く良い声でのデュエットが紡ぎ出す美しいメロディと,ワッシュウの筆舌に尽くしがたいほど美しいアコギとGoosehouseメンバーによる絶妙なハモリが泣かせる。これはGoosehouseの新しい魅力となるかもしれない。ぼくはラブソングってあまり好きなジャンルではないのだが,リトグリの「ヒカルカケラ」と並んで,この冬のラブソングの中では1,2を争う名曲だと思った。また「誰も知らない2人のHz」という終わり方が素晴らしい。
前作と同じくフラゲ日記念YouTube配信があった。
「春の涙を」から始まり「笑顔の花」で終わるこのアルバムは,どちらかといえばストーリー性よりもバラエティ豊かな感じ。『Phrase #16 笑顔の花』の曲のうち「笑顔の花」と「何もかも有り余っているこんな時代も」が入っているが,超名曲だと思う「I come back to you」は入っていない。冬っぽいからか。
1曲目の「春の涙を」もそうだが,「#記念写真」「無邪気な冒険心」「地図にない道」「スイングガール」などは春っぽい感じがする。そういう意味では季節感を重視したアルバムなのかもしれない。
初回限定盤を買ったので,2017年11月22日のライブ(DVDとBlu-rayが発売された)から4曲が入っているCDがついてきた。「オトノナルホウヘ→」「ALL MY LOVE」「笑顔の花」「何もかも有り余っているこんな時代も」だが,彼らのライブの雰囲気が若干グダグダ気味なMCなども含めてそのまま伝わってくるもので良かった。
「サケベミライヘ→」や「Count Up!」や「海賊旗」や「Play this song」など,Goosehouse時代の曲で言えば,「SING」や「オトノナルホウヘ→」的な,元気が出る曲が中心だが,おそらく『∞Answers』というアルバムタイトルが示している通り,答えは一つじゃない,無限にあるのだ,という多様性を肯定するのが主題なのだと思う。
Goosehouse時代に比べると音数は減っているけれども,シンプルでわかりやすくなった分,力強さも感じるので,これはこれでありだと思った。
入手は,Amazon,Tower Records,HMVなどから可能。でも,以前からずっと彼らをプッシュしてきたので,新星堂と代官山蔦屋書店音楽フロア(Twitter:@DT_music_)の扱いが大きいようだ。
このアルバムは,メンバーそれぞれのブログで,リレー形式で紹介された。紹介の仕方にもメンバー各自の個性が出ていて楽しい。
『Soundtrack?』は架空の青春映画のサウンドトラックという設定なのだが,何度も聴くうちに,脳裏に,その青春映画をモチーフにした舞台ができあがってしまった。以下,括弧内は推定した配役をtwitterなどでよく使われている通称で付す。
▲まるで金曜ロードショーのように映写機がカタカタ回る音で始まる「Extra」は,恋人・俊(本作品中には登場しないけれども重要な人と言ったら,ジョニーさんしかいないと思う)を失った後の人生を抜け殻のように過ごす夏美(慶ちゃん?)の後悔する姿が痛ましい。たぶん舞台上では,真っ暗な中,半身,あるいは俯いた姿で,一筋のスポットだけに照らされた独唱になるだろう。しかし,曲が進むとともに,そんな彼女を見守る仲間が周りにいることが,ほのかに浮かび上がってくる。高く奏でられるトランペットの音が象徴的だ。ここのトランペットの音は,Goosehouseのリーダーd-iZe兄さん渾身の演奏であるにもかかわらず,静謐感を壊さない抑制が効いたトーンが素晴らしい。もう1つ書いておくと,このExtraは,歌詞がちゃんとした英語なのが素晴らしい。日本のバンドの英語の曲は滅茶苦茶なのが多いが,Extraは日本人の作詞とは思えないほど格好いい英語だ。
▲2曲目「タイムマシン」は,キヨコ(さや姉?)の喫茶店で,鉄平(くどしゅう?)が,兄の恋人だった夏美を想いながら珈琲を飲んでいたときに流れてきた恋の歌,という設定。だから,たぶんこれを歌っている人たちは表に出てこないか,枠の中にいるような感じだろうと想像する。けれども,この曲を聴いた鉄平が,「ロシア帰りの科学者である未来(兄さん? ジャケ写も白衣だし)にアドバイスして貰ってタイムマシンを作れば,夏美の悲しみの原因を無かったことにできるのでは?」と思いつく,大事な曲だ。アップテンポなサビのフレーズと,「歴史を変えるとか,そんなの興味ないさ」というわっしゅうの迫力ある声が印象的。
▲3曲目の「3/4」は「これから」つきあう決意を宣言する歌なので,たぶん鉄平の夏美への想いが,死んだ兄の恋人への気遣いから恋に変わったことを示すのだろう。物語上は,この曲から次の曲の間で,鉄平によるタイムマシン作りメンバー集めが行われるはずなので,くどしゅうはステージ上あっちこっちと動き回るのであろう。後半の掛け合いからすると,まゆ(みぎちゃん?)を仲間に引き込むためのやりとりがあるのだろう。
▲4曲目「真夏のミッション」はとても楽しい曲だ。「パパにも負けないDIY」という決意表明から始まるが,この声がmanamiさんなので,「友達を作れないお嬢様,あやめ」がまなみんなのだろう(最近のまなみんのキャラからするとちょっと意外だが,あにぽんの頃のまなみさんは,お嬢様っぽい雰囲気もあったので,あっちを想像すれば問題ない)。で,ともかく,あやめがお父さんから借りた工場を作業場として,みんなが楽しくタイムマシン作りを本格的にスタートするのがこの曲だ。最後の方のわっしゅうのラップが最高。夏美がコーラスでだけ参加しているのは,たぶん,まだ声は出ないのだけれど励まされて元気になっていく様子を示しているのだと思う。
▲5曲目「ここにいるよ」は,他のメンバーが具体的に貢献しているタイムマシン作りに,自分は役に立っているのか? と悩むまゆの気持ちに,キヨコが寄り添う曲。2人のコーラスワークが絶品。
▲だからこそ,6曲目「グッドモーニング」で,「今日もゴミを回収しています」「ラスト一つの歯車は 案外僕なのかもしれません」と舞台で動きを見せるのは材料調達屋の源さん(わっしゅう?)でありながら,みぎちゃんが歌うのだろう。まゆも自分の居場所を見つけることができ,誰もが誰かの役に立っているからグッドモーニング,という世界観が素敵だ。
▲さてしかし。物語には起承転結があって,タイムマシン作りなんて奇跡が素直に成功するわけがない。理論上は作れるはずなのに,うまくできなくて苛つく未来と,鉄平たち他のメンバーでは,見ている世界が違うのかもしれない,というのが7曲目の「ふたつの月」。たぶん天才科学者である未来の孤独がクローズアップされ,みんなが離れていく中で,最後まで残った鉄平も振り返りながら工場を去り,暗転。
▲しかし,夜が明けるように舞台上が明るくなると同時に,目一杯明るい表情で駆け込んでくる鉄平が,やっぱり諦めないでやろうよ,と他のメンバーを説得して回る様子を描くのが8曲目「今、走れ!」だろう。この曲は,これまで聴いたすべての音楽の中で,元気づけてくれるという意味では1,2を争う応援ソングだと思う。源さん,あやめの2人が日常に戻っていたところで,鉄平が「置き去りにしたあの日の想いのカケラ 臆病のふたを開けたら残ってたんだ」と問いかけ,「今、走れ」と高らかに活動再開を宣言する3人の姿が目に浮かぶようだ。何度聞いても格好いい曲だ。
▲9曲目「ご飯を食べよう」は,再開を決めたメンバー(夏美を除く)がキヨコの喫茶店で食事をしているシーンから始まると思う。サビのところで工場に移動し,作業を始めるメンバーたち。そこへ俯き加減でとぼとぼとやってくる夏美が,工場の灯りを目にし,タイムマシンの周りで一所懸命な仲間たちを見て,嬉しすぎて泣いてしまう,というシーンが目に見えるようだ。たぶん,タイムマシンは外形は完成したが,機能しないままに終わってしまうのだろう。それでも,当初の目的が「夏美の声を取り戻すため」だから,真夏のミッションは成功だったのだ。
▲そのことが良くわかるのが,10曲目「五線譜の空」である。夏美は,俊が事故に遭って亡くなった過去を無かったことにしてしまうのではなく,その事実を正面から受け止め,失った俊に届けという想いを込めて歌う。ここの慶ちゃんの声は奇跡と言っていいほど美しい。見守る仲間たちの前で,「キミには今 この歌が聞こえますか?」と歌う夏美の「キミ」は,いつしか俊だけでなく,鉄平や他の仲間たち,町中の人たち(Housemate?)へとも広がっていることに気づく。もはや想像するだけで感動してしまって,涙無しには聴けない。
▲物語はここで終わり。しかし,町中の人たち(ここではライブの聴衆)と一緒に,11曲目「永遠の8月」を合唱するという演出が残っている。この曲があるからこそ,このストーリーはいつまでも余韻を残す。
ああ,くそっ。ライブ行きたいなあ。
実は本当に,劇団TEAM-ODACが『真っ白な図面とタイムマシン』という舞台にして,既にDVDも販売されている。MVがYouTubeで公開されているし,DVDも買って鑑賞したら,Goosehouseのメンバー登場にも違和感がなかったし,素晴らしい舞台化で感動した。上の妄想との違いは当然あったが,こんなにも成功した音楽と舞台の融合は他にないのではなかろうかと思った。
しかし,DVDでもこんなに良いのだから,舞台を見たら感動しただろうなあ。見に行けなかったことが悔やまれる。
長いこと知らなかったが,再演されて,それもDVD化されていたのだった。まだオンラインショップで注文できたので買ってしまった(2018年2月3日記)。
他のミュージシャンにない,Goosehouseの特徴は,古今東西硬軟織り交ぜたカヴァーをしていて,それをまずはUstreamでライブ放送し,後で演奏部分だけをYouTubeで公開してくれているところだと思う。これがまた,舌を巻くほどクォリティが高いのだ。
好きなカバーもいろいろあるのだが,個人的に最も好きなのは,ジョニー&莉緒香の「北風小僧の寒太郎」である(ちなみに,同曲はキヲク座によるMVも素晴らしいが,莉緒香さんの鍵盤ハーモニカが温かい,このカバーの方がぼくは好きだ)。今後期待したいのは,竹澤汀&竹渕慶&(ジョニーさんかd-iZeさん演奏)で,「潮騒のメモリー」。是非やって欲しい。(追記:この期待は,2013年8月末のUst Liveで,慶&ジョニーで実現した。慶ちゃんがジョニーさんに「ジョニーに伝えて,千円返して」をやってくれたところは最高だったし,Sanzu Riverというコーラス部分への慶ちゃんの解説が流石だった)
2014年HOYに投票したが惜しくもベストテンには入らなかった,ジョニー&わっしゅう&さや姉の「おら東京さ行ぐだ」は素晴らしいカバーだった。YouTubeへのコメントは否定的な意見が多いようだが,原曲とはまったく違った良さがある演奏で,ぼくは大好きだ。東京出身ではない3人なので,実は田舎への愛もあるのだということを感じさせる,丁寧な演奏だったと思う。
2015年のUstLiveでのカバー曲の中では,星野源「SUN」の全員でのカバーも勿論良かったが,さやか&マナミの「シュガーソングとビターステップ」が素晴らしかった。
2016年10月のUstLiveまで,今年の個人的HOY候補は,ジョニー&汀&さやかのオドループと全員でやった「心の瞳」かなと思っていたが,今回の1:12:35辺りから始まった,“紙芝居+小芝居”さだまさし「雨宿り」のカバーにはすっかり心を持って行かれた。Gooseでしかできない味があって最高だった。汀さんの紙芝居原画は販売したりしないのだろうか。
2017年のHOYはUstではなくYouTubeでのライブ放送だったが,1位は全員曲「明日があるさ」で平和だった。
2018年はGoosehouseが活動休止状態だったが,Play.Gooseの配信で,これまでのHOY曲のメドレーをやってくれたのが泣けた。