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【第685回】 PTAなど(2014年5月24日)
- 6:30頃に長野着。
- 家に帰って朝食。娘から剣道の面の紐を買ってくるように頼まれたので,午前中の授業参観は行かず,午後のPTA行事だけ参加することにした。
- 東京のTFRが低くてpopulation sinkになっているという話は最近の話ではなく昔からだ(この資料の6枚目参照 )。地方で働くという話なら,そこはRubyのまつもとさんを出せよ(>NHK週刊ニュース深読み)と思っていたが,せっかく島根の藤山さんが出ているのに,どうしてまつもとさんを出さないのか?
- 本当は,今日は日本国際保健医療学会の東日本地方会があって,関野さんの講演があるから,東京に行きたかったのだが,まあ仕方がない。明日は神戸で仕事なので,夜には夜行バスで長野を発つ予定。
- なお,population sinkという言葉は,元々はPNGのHighlandsで増加した人口が押し出され,Highlands fringeの過酷な環境に曝されると高死亡率,低出生率で吸収されていき,国全体としては人口が増えないという現象に対して想定されたモデル(参考:Attenboroughの論文とか,Joel E. CohenとChristopher Smallの論文とか)で,日本語では「人口沈降モデル」と訳す。日本の場合は都鄙移住の向きが逆で,地方で増えた人口が労働場所としての東京に引き寄せられるけれども,年齢別死亡率も低くないし(年齢別死亡率の水準は平均余命を見ればわかるが,長野が最も低い),先述の通り,年齢別出生率は道府県とは段違いに低くて人口がさほど増えないでいるため,「蟻地獄モデル」とか「都市蟻地獄説」とも呼ばれてきた(この論文に書かれているように,江戸時代の都市はとくにそうだったが,現代の東京も同様で,とくに新しい話ではない)が,いずれも人口のsinkが存在し社会増減による調節が起こっているという様相は共通している。だから,このままいくとsourceが枯渇してしまうから,sourceである「地方」からsinkである「東京」への移動を減らすか,sourceを活性化しなければいけないというのが,今日の「ニュース深読み」の要点だったと思う。PNGの場合はpush型の移動なのだが,日本の場合はpull型の移動なので,遷都でもしない限り移動を減らすのは難しい。というわけで,sourceの活性化という話につながるわけだ。以上補足。
- PTAの学級懇談会では,出席者が子供の家庭での様子など話したりする時間があったのだが,ぼくは単身赴任のため,娘の自己申告しかわからない。まあ剣道班の県大会が終わるまでは,剣道中心なのだろう。その後の金鵄祭でも何かの係をしていると言っていたので,受験勉強中心の生活になるのは7月中旬からと思われる。PTA総会が終わって帰宅後,暫く作業をしてから,晩飯としてオムライスを作った。娘も完食してくれたが,ちょっと作りすぎたため満腹になった。その後,22:30に長野駅を発つ夜行バスで再び関西へ。
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