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鐵人三國誌・アーカイヴ

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目次

【第42回】 都賀川の水の測定と採点の続きをして深夜帰る途中で『村井邦彦のLA日記』読了(2019年2月15日)

水の測定と採点の続き

午前中,院生と一緒に毎月恒例の都賀川の水の測定をして,結果をメールで送信した。待ち時間の間は統計相談に答えていたのだが,Ameliaでnomsというオプションの使い方がわかった。これで大きく前進するんじゃないだろうか。

その後はずっと採点の続き。M2の院生の登録締め切りを過ぎているという催促メールをいただいてしまったので,先にそちらを済ませた。

公衆衛生学のミニレポートの点数を計算するのに時間が掛かり,23:30近くまで掛かってしまった。これで漸く,大学院のEnvironmental Healthと学部の国際保健を残すのみとなった。どちらもレポート評価なので時間が掛かるが仕方がない。

『村井邦彦のLA日記』

今年のグラミー賞のRecord of the Year,Song of the Year,Best Music Videoに輝いたChildish Gambino "This is America"は,ニコニコして踊りながら銃をぶっ放して殺戮を繰り広げる男が"This is America"とリピートする,一寸先は闇なアメリカ銃社会を皮肉った作品だが,Music VideoのディレクターHiro Muraiの父である村井邦彦さんは素晴らしい作曲家でありアルファレコードの生みの親であった。(このtweet含蓄深い)

Kindleで『村井邦彦のLA日記』を買って移動中に読んでいて,さっき読了したのだが,これまで意識していなかったけれども,子供の頃から何となく好きだったいろいろなものがつながった。「翼をください」の作曲と『ひこうき雲』のプロデュースを村井さんという同一人物がしたということを初めて知った。クラシック,Jazz,Popsにまたがる該博な知識と経験と交友関係が凄いのは言うまでもないが,LAの気候風土や慣習に絡んだちょっとした話がさらっと語られるのも小粋で素晴らしい。スタインベックの『怒りの葡萄』とチャンドラーの『大いなる眠り』が同時代の作品であったとか,英語を話せない住民が多いとか,なるほどそうかと思った。山中千尋さんのエッセイも文章のリズムが良くて素晴らしいが,この村井さんのエッセイも名調子で読みやすい。

YMO,とくに細野さんとか,吉田美奈子『FLAPPER』とか,なぜmanakaが知っているのか不思議だったのだが,もしかすると,LA日記が連載されていた,150部しか出ていなかったという『月刊てりとりぃ』を読んでいたのではないか? リトグリが所属しているワタナベプロダクションの現会長と社長のご両親が村井さんと親交があると書かれていて,渡辺家にはたぶん『月刊てりとりぃ』が置かれていたに違いないし,リトグリがパーティか何かで呼ばれたときに手に取ったということはありそうだ(去年リトグリが横アリと城ホールでカバーしたキャロル・キングの「You've got a friend」も渋い選曲だなあと思っていたが,本書に出てきたし)。そうやって文化がつながっていっているとしたら素晴らしいことだと思う。

リトグリは東京オリンピックなんて(音楽的な価値としては)小さいことを言っていないで,グラミー賞のRecord of the YearとSong of the Yearをとるくらいのことを目標にして欲しい。Hiro MuraiにMV作って貰ってさ。

いや,今言うと笑いものになるから言わないだけで,実は遠い目標としてもっている可能性はあるか? そのためには東京オリンピックなんかじゃなくて,直近の観客動員でもなくて,音楽とハモりと英語の勉強と練習をもっと突き詰めてやるべきなのではないか。漫画ワンピースの3D2Yではないが,ちょうどmanakaが高校を卒業するし,半年でも1年でも2年でも日本での営業活動は休んで,渡米して鍛え直してきてもいいんじゃないかと思う。仮にそうしたら,多くのガオラーは反対するかもしれないが,ぼくは支持する。リトグリには10年くらい先を見た活動をして欲しい。それほど奇跡的な才能が集まったグループだと思っている。

なお,リトグリが「翼をください」を歌ったことはないのかなあと検索してみたら,実は表参道高校合唱部の制作発表会で,城田優指揮で芳根京子ら表参道高校合唱部のキャストと一緒に歌っていたのだった。公式サイトのブログ記事Natalieの記事だけじゃなくて,Daily Motionに動画が残っていた。いまのリトグリ5人でのベストハーモニーも聴きたいところだなあ。

話を『村井邦彦のLA日記』に戻す。

音楽そのものだけではなくて,さすがアルファレコードの生みの親だけあって,スタジオや録音についても含蓄ある記述が多い。とくに「アッ」と思ったのは,「ちょっと問題なのは,音響機材とテクノロジーが進化しすぎて実際にはありえない音が聞こえてしまうこと。例えば映写幕の前に100人のオーケストラがいて、実際に演奏したのを生音で聴いたら聞こえてこない音まですべて編集されて聞こえてくる」というところ。敢えて楽器からマイクを離してフワッとした音を録るのがベストみたいな話も,なるほどと思った。

The Swingle Singers Music Video Piazzolla 'Libertango'が凄い。アカペラの極北だと思うが,これも同書でミシェル・ルグランの姉が入っていたと知ってSwingle Singersを検索したおかげで聴くことができた。こうやってアカペラを聴いていると,どうしてもPitch Perfectを見直したくなってしまう。全部Blu-rayで持っているのだが,YouTubeに載っているパフォーマンスだと,'Pitch Perfect 3' and The Voice Performは(アカペラじゃないが)好きだなあ。いや,もちろん最初のPitch PerfectのAnna KendrickのWhen I'm goneBella's Finalは素晴らしいが。

この本は去年出たので今なお元気と書かれていたのだが,今年になってからミシェル・ルグランが亡くなって,村井さんは追悼文を書いている。追悼文にも書かれているが,『LA日記』にも「メロディーを歌わなきゃだめだよ」というミシェル・ルグランの教えが繰り返し出てくる。ちょっと文脈は違うが,「夏になって歌え」のテーマと通じるものを感じた。

読売新聞に書評がでているが,50代の音楽好きならば必読書と思う。

twitterからメモ

ダウンロード違法化についての津田大介さんの一連のtweet。「法律っていうのは一度穴を空けたらどんどん為政者の都合の良い方向で拡大されていくという典型例」「2008年のダウンロード違法化が決まった小委員会のときに、全ての流れができていたように思える」まとめなど。

京都大学からの日本人の表情がエクマンの理論と違うという発表。どうせなら,原著論文"Facial Expressions of Basic Emotions in Japanese Laypeople"をリンクしてくれればいいのに。

その他,スラド新システム移行多重検定補正が要らなくなるもリンクだけしておく。統計学もいろいろと新しいアイディアが出てくるなあ。

(list)

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