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【第84回】 ミニレポート採点とか(2019年4月12日)
- 7:00に起きて野菜サラダと冷や奴とボイルホタルイカとレトルトご飯で朝食を済ませ,可燃ゴミを出してから名谷キャンパスへ出勤。
- まずは昨日チェックしきれなかったメールへの返信を打っていたら,それだけで午前中が終わってしまった。カップ焼きそばで昼飯。
- 今日はサンテレビでドラゴンズとタイガースの試合の中継があるし(まあ,甲子園だから直接見に行くという手もあるが,たぶんテレビ視聴で済ませる。ライデル・マルティネス投手の登板があると嬉しい),22:00からは「インハンド」実写版(初回のネタはシャーガス病――こっちの説明の方が詳しいか? 順天堂醫事雑誌に掲載されているLecture NoteやCDCの説明は英語だがもっと詳しい――とのこと)が始まるので,17:30には帰途に就きたい。それまでに環境・食品・産業衛生学のミニレポートの採点が終わるだろうか。
- リトグリのツアーのFC先行予約が始まったので,とりあえず京都と大阪に1日ずつ,着席指定を申し込んでみた。
- 某研究会のために提出する事務書類,Wordファイルなのに,結構な量の情報を「必ず本人の直筆で記入」となっているのは何故なのか? こんなもの署名捺印されていれば真正性は十分だろ。誰も得しないと思うが。
- 19:30頃に研究室を出て帰宅。途中本屋で,海堂尊『フィデル誕生(ポーラースター3)』文春文庫,ISBN 978-4-16-791255-0(Amazon | honto | e-hon)を見つけて購入。ポーラースターシリーズは,2017年の夏頃までハードカバーで刊行されたのを買っていたが,第3巻がなかなか出ないなあと思っていたら,今年2月から文庫が刊行され始め,この第3巻から文庫書き下ろしとなった。第2巻まではチェ・ゲバラが主人公だったが,本作はフィデル・カストロが主人公で,この2人の人生が絡み合いながらキューバという国ができあがっていくさまが綴られていくのだろう。
- ビシエド選手の2本のホームランなどでドラゴンズはタイガースに快勝。いやワイルドピッチというかパスボールの連発で失点を重ねた7回裏はドキッとしたが,代わった大野捕手と谷元投手の元ファイターズバッテリーが何とか2点差までで守り切り,8回裏のJロッド投手が抑えたことでついた勢いが9回表の攻撃で爆発して3点追加,9回裏のライデル・マルティネス投手が気楽に投げられたのは大きかったと思う。再び勝率5割になった。
- 22:00から視聴した「インハンド」は,寄生虫学者が主人公で,T. cruziを顕微鏡下にとらえてsexyと口走るのはそれらしくて良かったが(蚊を実体顕微鏡下で見つめて美しさにうっとりするという医動物学者はたくさんいるし,twitterでフォローしているいくつかの寄生虫学者のアカウントを見ていると,寄生虫の動画が割と頻繁にアップロードされるので,たぶんsexyとまではいかなくてもlovelyくらいには思っているだろう),塗るという用法でトクホはあり得ないんじゃないかなあ。「トクホ」は特定保健用食品の略だから,基準に照らしてみても,塗るという用法では認可されないと思う。なぜ食用設定にしなかったのかが謎だ。あと,国内のサシガメ類も飢えれば吸血するはずなので,もちろん自然の感染環は構成しないが,国内のは大丈夫と言い切ってしまってはまずかったのではないか。もっとも,井上栄先生の名前は出てこなかったが衛生仮説に触れられていたり,Chagas病の感染環がちゃんと説明されていたり(ただし,T. cruziは元々アメリカ大陸の野生動物を宿主としていたので,患者としての人が存在しなくても,ラテンアメリカのサシガメと動物がいれば感染環は成立し増殖させることができる,という説明がなかったのは残念だった。例えば中間宿主としての人を必要とする三日熱マラリアだったら,ハマダラカだけでは増やせない),専門家がちゃんと監修したのだろうと思われた(後で確認したら,慈恵医大の嘉糠先生が寄生虫監修としてクレジットされていた)。次回以降も見よう……ということで,毎週録画設定した。
- 小塩さんのこのtweetで紹介されているこの論文だが,どれくらい多くの歌に接しているかがExtraversionやOpennessで違う気がするので,web調査参加者に好きな歌をあげて貰うのではなく,YouTubeのMVとかで同じ曲を全参加者に聴いて貰って,曲や詞についてどこが好きか嫌いか評定して貰う方が,音楽の好みの決定要因についいての研究としては,切れ味が良いのではなかろうか。
- 東京大学の入学式での上野千鶴子さんの祝辞は,社会のinequityの存在に触れ,東京大学新入生は自ら努力もしただろうけれども環境に恵まれていたことを自覚すべきで,「恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください」と,弱者が弱者のまま尊重されるような社会を構築するように求める,ある意味ノブレス・オブリージュの思想を説くものだったと思う。昨日書いた,(時々ガス抜きをしながらも)どうせ社会は変わらないと諦観や冷笑をもって生き,不正な指示であっても上意下達には従ってしまうマジョリティを生み出したのがこれまでの時代だったという認識は,たぶん上野さんも共有している。明記されてはいないが,あの話を聞いた東京大学新入生が,本気でinequityがないような社会を構築しようと思ってくれれば,社会は変わるのでないか? 平成の終わりになって,そういう兆しは現れ始めているのではないか? というのが昨日のメモの最後に触れたことなので,勝手にシンクロ二シティを感じた。上野さんは新入生(と親)を代表する「恵まれた側」に対して喧嘩を売っているので(遙洋子『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』でもわかるように,喧嘩を売るのが芸風な人だし),祝辞として相応しくないという感想は当然あるだろうが(「相応しい」という価値判断自体が保守的であることも含めて),なぜ喧嘩をふっかけるのかという口上として前段のネガティブトークがあるのは必然だろう。喧嘩を売られて不快に思うのは当然だから,その怒りを上野さんへではなく「恵まれない側」が存在するような社会のあり方に対して向けてくれることが,上野さんの本意ではないかと思う。
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