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【第446回】 講義など(2020年7月13日)
- 7:50起床。76.70 kg,98%,36.3℃。
- 出勤予定だったが土砂降りなので,とりあえず午前中は在宅勤務にした。
- 先日触れた物欲だが,このレビューを見てますます欲しくなってしまった。
- 在宅勤務のおかげでTEAPONDに注文していた紅茶を受け取ることができた。最近は冷蔵庫で水出し紅茶を作っているので茶葉の消費が多く,茶葉の残りがダージリン少々だけになってしまったので,アッサム(ドゥームニ茶園)とシッキム(テミ茶園)とヌワラエリア(マハガストッテ茶園)を50 gずつ買った。
- 有料依頼原稿や講演はどうしても断りにくいもの以外は受けないことにしているのだが,臨床医が主な読者対象であるメディアへの感染症数理モデルの解説依頼が来たので受けようかと思う(医師への疫学的知識の正確な伝達は戦略的に重要だと思うので)。9月末締め切り。
- 質問に答えるためにZoomで行うオンライン講義の後,断り切れずOKしてしまったオンライン講演の接続テストをすることになっていて,何となく研究室からやるつもりでいたのだが,考えてみたら,オンライン講演をするのは土曜なので家の方が良いのだな。
- というわけで,今日は一日在宅勤務にした。雨も酷くなる一方だし。
- JCS2020の西浦さんと山中先生の対談は今日9:00までの公開とされていたが,10月30日まで公開継続されることになった。見逃した方は是非。
- 昼飯を食べながら「ひるおび」というテレビ番組を流していたら,東京都医師会長と神奈川県知事が出ていた。東京都医師会はこの誤った見解を含むパンフレットについて,早く見え消しで修正すべきだし,神奈川県が導入するスマートアンプ法によるPCR検査装置については,各医療機関に配備して,まず医療従事者を唾液で良いから頻回に検査するのに使ったら良いと思うが(感染ハイリスクだし,従事者ゼロにできないし,感染したらなるべく早く隔離することの感染拡大防止効果は大きいから),陽性者が見つかった場合の接触追跡がこれまで通りなされるかが不安。COCOAとHER-SYSがフル稼働する前に検査だけ簡単にできるようにして満足してしまうとまずいのだが,そこを誰も突っ込まないのだよな。劇場クラスタは,マイク無しで声が届く空間で30分も密閉していたら換気が足りないのは明確だし,有症状キャストの抗体検査陰性を感染していないという判断に使うという明確な間違いを犯しているので,ガイドラインがダメだったということではないか。GoTo絡みでは陰性証明がされたら移動を許せという暴論を語るキャスターと政治ゴロに対して東京都医師会長が迎合的な発言をしていたが,7割程度の感度では陰性証明は意味ないだろ。tweetしたけれども,GoToトラベルについては国の判断がおかしいのであって,必要な移動制限は差別ではない。移動を許しながら感染拡大を防ぐには検疫しかないだろう。国際的には,新規感染者ゼロにした国は,入国者を2週間検疫隔離するのだから,国内でも同じ。こういうワイドショーばかり見ていたら,一般の人の判断も狂うよなあ。
- 日比野愛子「感染症モデルと社会 ――STS(科学技術社会論)への誘い」(2020年7月2日からの毎週連載っぽい)。STS研究が数理モデル研究を
客体化する客観的な研究対象にするのは,health economicsが医療を客体化する客観的な研究対象にするのと同様か(注:当初勝手に転用というか誤用していましたが,Twitterでご指摘頂いて調べたら客体化はobjectificationでOAEDでもpeopleをobjectとして扱うという意味が明記されていました)。視点として面白いと思うし,台湾で聞いたという話は概ね間違っていないと思うが,公開されてから10日も経つのにまだ誤変換が直っていない(「実効再生産数」であるべきところ,「実行再生産数」となっている)し,2015年から2018年に数理モデルの政策活用についてインタビューしようと考えて日本ではインタビュー協力者を探すのに苦労して台湾に向かった(大意)と書かれているが,瀬名秀明さんは2009年のパンデミックインフルエンザ後に西浦さんと稲葉さんにインタビューして『インフルエンザ21世紀』という素晴らしい著作にまとめているし,西浦さんがリーダーとなって,最初厚労科研への応募だったと思うが,その後AMEDに入った研究班感染症対策における政策判断のための数理モデル研究基盤の構築と発展は2015年は始まっていたので,調査が足りなかったのではないかと思わざるをえない。あと,取材先の台湾の研究室ではやっていなかったのかもしれないが,デング熱のシミュレーション研究はCIMSiM/DENSiMとかSkeeter Busterとか多々あるし,その理由が蚊媒介だからというような説明がされて納得してしまっているのも甘い。感染症数理モデルがマラリアで大いに発展してきたことを考えれば,違う理由を掘り下げられるはず。惜しい。
- オンライン講演の事前打ち合わせは,業者に講演会の仕切りを頼むとここまで丁寧にチェックするのかという感じだった。さてしかし,予備マシンを用意しなくてはいけないとは面倒だな。さすがに新規購入する気にはならないので,VAIO-SAを持ち帰るしかないのだが。
- 北大に爆破予告があったとは知らなかったが,それ以上に,7月10日からBCPがレベル1に引き下げられていて驚いた。神戸大はまだレベル2で,原則として遠隔授業だが。ちょっと前まで札幌の方が危ないと思っていたが,確かに最近は対策も緩んでいるし,大阪を中心に関西でも新規患者が増え始めたから,まあ妥当か。
- 大阪・関西万博のプロデューサが発表されて,テレビの映像で宮田裕章さんが入っている(福岡伸一さんの隣に並んでいた)ことに気づいた。ビッグデータでの疫学を万博でどう見せるつもりなんだろう。
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