【第612回】 遠隔会議2つ（2021年1月4日）

• 7:00起床。80.65 kg。今日は9:00から某研究プロジェクトのための遠隔会議，13:00から保健学研究科の新年の会という予定。
• 名谷キャンパスに出勤し，すぐ遠隔会議に参加して2時間。終わったので13:00までに昼食を済ませなくては。
• 裏RjpWikiさんのJuliaとRを行ったり来たりという記事に興味を引かれたので，ここからWindows版64ビット環境をダウンロードしてE:\Juliaにインストールしてみた。しかし，このアイコンを起動してもadd RCallなどできないので（終了はunix系OSのシェルなどと同じくCtrl-Dでできた）調べてみた。この情報を参考にして，まずJuliaの起動アイコンのプロパティで作業フォルダをE:\Julia\binにした……が，それだけではPkg.init()も通らないなあ。次に環境変数を設定してみたが，やはりUndefVarErrorが出るので，さらに検索したらこのページに1.0系では"]"キーを押してPkgモードに入れば良いと書かれていて問題解決した。よく見たら起動時のメッセージに"]?" for Pkg helpと書かれていて，"]"を押せば良いことはそれだけでわかったはずなので，これはぼくが間抜けだった。
• で，早速Pkgモードに入って"add RCall"をしてみたのだが，これ時間掛かるなあ。お，できた。using RCallをするにはPkgモードから抜けなくてはいけないのだが，抜け方がわからないなあ……MacではDeleteキーと書かれていたので，もしかしたら？　と思って試したらWindowsではBackSpaceキーで良かった。つまりCtrl-hを送れば戻れる（あとで見つけたが，ここに書かれている説明がコンパクトにまとまっていて便利）。using RCall以降は裏RjpWikiさんの記事に書かれている通り，JuliaとRを行ったり来たりは簡単だった。オーバーヘッドがあるのか，もちろんR"*****"をJuliaで実行するよりRで直接*****を実行する方が速いが。obj = rcopy()でRの実行結果をJuliaのオブジェクトに取り込めるのは便利だ。
• ちょっと触ってみた感じだと，趣味の問題かもしれないが，PythonよりJuliaの方がとっつきやすい気がした。
• 元日に公開された幾田りら×てつと×早希】Everything-MISIA（cover）/STAND UP! SESSIONS with ぷらそにかと（ぷらそにかのカバーではこの3人と西山晃世さんがやっているパラボラ/Official髭男ismも素晴らしいが，弦楽器をバックにしたEverythingは女性2人だけの方がバランス良かったかもしれない，とふと思った），昨日公開された【鬼滅の刃】炎 - LiSA【アカペラ】（Covered by PLUS Unison. with 鈴木瑛美子）と（ゴスペル女子高生として有名だった鈴木瑛美子さん，凄い声量だが，このカバーはShimo-renのベースが効果的に切れ味を演出している），さっき公開されたLove Harmony’s, Inc.『Stand By You』Official Music Video（Official髭男ismのカバー）で早希さんの歌声の幅広さに唸っている。凄すぎる。
• メールボックスに入っていた，週刊医学界新聞の2021年1月4日，第3402号「特集　生殖医療と生命倫理：医学の発展は何をもたらすのか」は読み応えがあり，図が見やすくてわかりやすい良い企画と思った。
• 村上義孝さんのFacebookへの書き込みでModern Epidemiology 4th Ed.の出版を知ったので，Kindle版を買ってみた。編著者からSander Greenlandが抜けて，Harvard SPHの疫学生物統計学教室のTyler J. VanderWeele教授と生物統計学教室のSebastien Haneuse教授が加わったことにより，生物統計にこれまでよりたくさんの章が割かれている。Chapter 28の"Instrumental Variables and Quasi-Experimental Approaches"やChapter 31の"Agent-Based Modeling"など，とうとう疫学のマスターピース的な教科書にも入るようになったのか，というトピック。Infectious Disease Epidemiologyは3rd Ed.でもChapter 27にあって，今回もChapter 32の1章が割かれているだけだが，著者が変わり，大幅に拡充されている。COVID-19にも触れられているのは時期的に当然として，ワクチンの安全性や有効性を評価するための研究の話や，Kermack-McKendrickからAnderson and Mayの"Infectious Disease of Humans"を参照して理論疫学についての基本的な説明まで含まれるようになった。理屈の上で集団免疫が達成されるにはどれくらいのワクチンカバー率が必要かという集団免疫閾値についても説明されていたし，症状ベースの診断と検査ベースの診断の違いや，途上国における患者追跡の困難さからGPSの利用が広まってきているといった辺りまで言及されていた。さらには，保守的な疫学の枠組みを超えて（もちろん公衆衛生では重要なテーマだが），スティグマやコミュニケーションの問題，ワクチン忌避などの社会的側面にまで踏み込んだ記述があった。若干残念だったのは，CFRが"Case Fatality Rate"のまま注釈もなかったことで，RiskとしてInfection Fatality Riskについても触れて欲しかったとところ。
• うーん，再び断りにくい筋からの講演依頼があったのだが，ちょっと困った展開になるかもしれない。まあ自分がしっかりしていれば良いことだがストレス溜まりそう。
• Maeda JM, Nkengasong JN "The puzzle of the COVID-19 pandemic in Africa"（ScienceのPerspective，2021年1月1日）は，アフリカのCOVID-19感染者や死者数が予想よりずっと少ないという謎についての考察。献血サンプルから推定された既感染者数は報告数の30倍近いので，検査や報告が足りていない可能性はありそうだが，早期に侵入防止策を打ち出した効果もあると考えられ，もっとデータが必要だという論調。
• Baden LR et al. "Efficacy and Safety of the mRNA-1273 SARS-CoV-2 Vaccine"（NEJMの原著論文，2020年12月30日）は，Moderna社のmRNA1273ワクチンの有効性と安全性についての報告で，1ページにまとめられたResearch Summary（とくに図）がわかりやすい。
• Castells MC, Phillips EJ "Maintaining Safety with SARS-CoV-2 Vaccines"（NEJMのレビュー論文，2020年12月30日）は，特例的な早期認可が行われる際にどうやってワクチンの安全性を維持するかという視点で書かれているようだ。
• The Duke Program on Medical Misinformation: Guiding Principles for Partnering with PatientsのBrian Southwellにインタビューして書かれているAbbasi J "COVID-19 Conspiracies and Beyond: How Physicians Can Deal With Patients’ Misinformation"（JAMAのMedical News & Perspectives，2020年12月30日）は，誤情報によって陰謀論を信じ込んでしまった患者に対し，医師がどのように寄り添うかについての原則を述べているようだ。
• "Health as a foundation for society"（LancetのEditorial，2021年1月2日）は，UHCに触れながら，経済などに比べて健康が二の次と考えられることが多いが，すべての人が公平に健康を享受できることこそが社会の基礎だと論じている。Ottawa Charterは平和や住居や食糧や所得が健康の前提条件だと書いているが，逆向きだが，UHCなくして社会の安定的な発展はないとも言えるという主張なのか。
• メールの返事や教務仕事をしていたら19:30になったので帰途に就く。

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