Imai M et al. "Characterization of a new SARS-CoV-2 variant that emerged in Brazil"(ProNAS,2021年7月6日号)は,東大医科研の河岡先生のグループからの論文で,gamma株(P.1)についての詳報。この株は南米で猛威を振るっていたが,最近は減りつつある(とはいえ,GISAIDによると,ブラジルでは過去4週間の84%がgamma株らしいが)。この論文は,元々のSARS-CoV-2への感染でできる抗体も,mRNAワクチンでできる抗体も,この変異株にある程度の中和活性を示したけれども,若干抗原が違っていることを示しているようだが,世界的にみれば,delta株についてのこういう論文が欲しいところ。