デンマークがほぼすべてのNPIsをliftしたという話(リンク先はBBCニュース)、ノルウェーやスウェーデンなどスカンディナビア諸国が追随しているようだが、Ourworld in Dataで新規感染者と死者のグラフを描いてみると、デンマークでは新規感染者だけでなく死者も(傾きは緩いが高いレベルで)直線的に増え続けているので、BBCの記事に載っているProf. Lone Simonsen(業績を見るとインフルエンザの論文が多い)の「オミクロンはワクチン接種済みの人には重篤でなくなっている」というコメントは正しくない。インフルエンザよりCFRは高いままだが、政策的判断としてNPIsを取り続けることを諦めた、というのが北欧諸国のスタンスなのだと思う。それにしても、Ourworld in Dataで描いた片対数グラフの日本(グラフ上でJapanと書かれた左のボックスの上にマウスカーソルを重ねると、他の国の色が灰色になるので見やすくなる)の傾きが、感染者も死者も急すぎる。遅くとも、年明けすぐの時点で緊急事態宣言を出しておけば、今頃はsuppressされているはずだったのに残念。とはいえ、市中感染が見つかってすぐにロックダウンしたソロモン諸島でも、新規感染者数増加はすぐには収まっていないし、医療インフラが未整備なため、人口当たりの一日死者数は既に日本を上回ってしまっているが(在ソロモン諸島日本大使館のtweetと、そこからリンクされているソロモン諸島政府のCOVID-19アップデートも参照)。