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【第1713回】 集中講義続き(2024年9月6-8日)
- 金曜も名谷に出勤してICHS Summer Education Program。2限と3限は講師紹介をした。
- 稲葉さんが日経の記事をリンクしていたが、東大のリリースの方が読みやすいと思う、金子邦彦さんたちの研究、Itao K, Kaneko K "Emergence of economic and social disparities through competitive gift-giving"(PLOS COMPLEX SYSTEMS、2024年9月3日)が面白い。昔似たようなことを考えたことはあったが、自分には実装する力がなかった。
- ドラゴンズはマツダでカープとの試合、初回に細川選手と宇佐見選手が連続ホームランを放ってとった3点を投手陣が守りきって3-0で勝ち。radikoで中継を聴いていたら、ドラフトでの補強ポイントを解説者とアナウンサーが話していたが、この2年ドラフト1位で獲得した先発ピッチャーがまだ戦力になっていないだけなので、最大のニーズは、根尾選手が転向しない限り(そして同期のジャガが移籍でもしない限りその可能性は低いように思う)、キャッチャーだろう。甲子園で注目した健大高崎の箱山捕手が(まだ志望届は出していないが)プロ志望なのだから、ドラゴンズは箱山捕手を1位指名すべきだと思う。
- 土曜もICHS Summer Education Program。午前中は在宅でオンラインで参加していたが、午後は岩本あずささんによる対面講義とのことで名谷に出勤。以下ざっくりメモ。自己紹介とNCGMの紹介から。NCGMには何度も行っているが、森鴎外記念コーナーがあることは知らなかった。SDGsの移民の健康は10.7.2のみで、日本はYesととてもラフ。日本にいる難民はアフガニスタンから来た237人(?)が最多。ウクライナから日本に避難してきた2500人弱は難民ではなく国際避難民。移民は一方向でなくサイクルになることが多い。移民の現状についての統計データ紹介。国際移動は人口と公衆衛生に影響する。2019年に世界人口の30人に1人は移民。移民は脆弱性と回復力の両方をもつ。いまのhot topicとして健康な移住(healthy migration)がある。health migrant effectという説があるが検証不十分(healthy worker effectの類推か)。移民から本国への送金は増加し続けていて、直接投資に匹敵する額になっている。ODAよりも送金の方が遥かに多い。Migrant friendly healthcare service(タイ)やMulti-sectorial approach for migration and health(スリランカ)の話。移民送り出しの歴史について、異人館通り近くの神戸市立海外移住と文化の交流センターは興味深いので行くと良い。日本は移民が人口の2.6%しかおらず世界平均より少ない。外国人労働者数は約182万人(2022年)で、在住外国人の半数以上を占める。日本の外国人在留資格は29種類ある。StudentとTechnical Internの話。外国人技能実習生の赤ちゃん遺棄問題。妊娠・出産で技能実習が困難になってしまうため「誰にも相談できない」事例。MINNA(みんなの外国人ネットワーク)の活動。NCGM、SHARE、JETRO、みんなのSDGsの協働。ネパール、ミャンマー、ベトナムからの在留外国人にインタビューで課題がみえてきた。同じ国の出身であっても様々なコミュニティがあり分断されていること、Facebookが情報源になっていること、発症した時どうしたら良いか知らないこと、近所の日本人はたくさん助けてくれること、外国人相談は広く知られておらず、保健所や診療所とあまりちゃんとつながっていないこと、無料のCOVID-19検査は在留外国人にとって重要なこと、など。外国人相談が保健所や医療機関につながるための道筋を整え太くすること、そのために情報の流れを改善することを目標として活動。情報を届けるためにYouTubeやFacebookを活用。2020年12月にアニメを作ってYouTubeに投稿しただけでは220ビュー。2021年2月にFacebookに投稿したが950ビュー。6月にベトナム最大のFBに事前協議して投稿したら一日で30万ビュー。オンライン調査もFBで。2022年1月末時点で、検査を受けない理由のトップは費用、有症状10人中3人は検査に辿り着けず。在留資格によりワクチン接種に違いがあり、在留資格期限切れの人は21%しか接種していない。全国250か所の外国人相談窓口と保健所の連携を図ったが、当時は保健所が忙しすぎてあまりうまく行かなかった。ランゲージバリアを超えるために、翻訳機や電話通訳を提供。ワクチン接種については、在留資格を超えた課題として、接種券が入った封筒は日本語表記だったので開封せず捨ててしまう外国人が多かったこと、接種券が読めないこと、予約でカタカナ名記入を求められるなど、言語障壁があった。半年間、外国人コロナワクチン相談センターを開いて対応した。11月が相談数のピークだった。やさしい日本語とベトナム語で対応(京都のベトナム人ってたぶん山下さんの研究チームにも参加していたQuy Phamさんのことか? と思って調べたら、やっぱりそうだった。開発されたハンドブック、MINNAの該当ページ)。1/3はベトナム人からの相談。2021年8月には住民票のない外国人も本人確認書類と居住実態を確認できる書類を持参して市町村に相談して個別判断を受けることになる、という通知が厚労省から出た。公衆衛生上の感染防御と人権の両面から、カバーされるべきだが、市町村の対応は様々。入管への通報も個別に判断可能という通知が同年6月に出ていた。結果的にCOVICが対応した外国人で在留資格なしの115人のうち、60人は接種券が発行されなかった。ヨーロッパでは入管への通報無しで新型コロナワクチン接種ができる国もいくつかあった。MINNAの活動その4はシナジー。
- 今日のドラゴンズは1-2で惜敗。福谷投手はそれなりに好投したと思うが。
- 日曜は家で野球を見ながら積み残し仕事をしていた。ドラゴンズはカープに4-3で勝ち切れて良かった。夜、EIGHT-JAMの米津玄師特集を見ていたら、死神が紹介されていたが、これって、いま「あかね噺」という漫画で、あかねの師匠がやっている演目だよなあ。
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