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鐵人三國誌・アーカイヴ

Latest update on 2026年5月29日 (金) at 16:32:21.

目次

【第2090回】 若干の情報整理メモ(2026年5月26日)

国家情報会議と国家情報局と個人情報保護法

明日にも参院で採決されるらしい国家情報会議設置法案(リンク先は衆議院のサイト。内閣府のサイトに1枚のまとめスライドがある)を見ると、これまでの内調を局に格上げし首相直属にするのが骨子であるように思われるが、文言に具体性が乏しく恣意的な運用が可能になりそうな点を危惧する。それは、赤旗記事兵庫県弁護士会も指摘している。

4月7日に法案が閣議決定された(スライド形式の解説)、個人情報保護法改正案も今日衆議院を通過してしまったが(参考:個人情報保護法同様な位置づけである食品安全委員会とは違ってサイトには明記されていないが法的には内閣府の下に設置されている個人情報保護委員会)、国産AI開発を容易にするための規制緩和(それは理解できる)の裏側で、病気や犯罪歴や人種や信条などといった「要配慮個人情報」(これまで原則本人の同意が必要だった)を企業が本人の同意なしに収集できるようにしたという変更が含まれており、漏洩が起こった場合のリスクがきわめて大きいと思う。

問題は、これらの法案について、ほとんど地上波ニュースでの報道がないことだ。かつて麻生氏が「ナチスの手口」と言った「誰も気づかない間に」法が変えられてしまう事態が起こっているのではないかとさえ思う。昨日から急に地上波テレビやSNSを席巻している事件は、この法改正(「正」と呼びたくないが)から世間の目を逸らすためのスピン報道かと勘ぐってしまいたくなる。数日前まで文春報道から国会で追及されていたネガキャン動画問題からもすっかり世間の目は逸らされてしまったようだし。

公共インフラとしての学問

昨日の水の講義で、上水道も下水道も公共インフラであり、生活に欠かせないものだから、安定した運用が不可欠で、利潤を上げねばならない民営には馴染まず、公営であるべきだし、諸外国でもいったんは民営化してもほぼすべてのケースで再公営化されている、という件に触れた。

アカデミック・ルールという講義で触れたが、学問という営為が広い意味で人類社会に貢献するものだからこそ存在意義が認められていると考えれば、学問の場である大学は公共インフラと捉えるのが筋であり(もちろん、それはもっと自由に知的好奇心のままに自分で学問をやりたいということを否定するものではない。念のため)、国立大学は法人化すべきでなく、最低限の基盤維持に必要な資金は税金を財源とする運営費交付金として賄うのが筋だったと思う。

文科省の国際卓越研究大学は(参考:国際卓越研究大学の研究及び研究成果の活用のための体制の強化に関する法律(令和四年法律第五十一号))、ごく少数の大学に巨額な資金を集中投資する代わりに、国と産業界、財界からのコントロールを受けいれ、報告義務により事務仕事が増え、成長と民間企業へのリターンが義務付けられているために目先の成果が見込めそうな研究の比重が高まってロングスパンでしかできない基礎研究の比重が下がり、さらには「世界トップクラスの研究者の獲得」などという現行の日本の大学の制度では難しい(仮に例外的に高い給与を出しても、研究環境全体としてのエコシステムが欧米やアジアトップクラスの大学に遠く及ばないため、わざわざ日本に来る魅力がない)ことを目標に含めている制度であり、採択された(か、されそうな)大学でも困っている人が多くて毒饅頭(リンク先は日刊工業新聞)と言われている。政府がゴリ押し「国際卓越研究大学」その空虚な実態(週プレnews)が東北大と東京科学大について報じているが、東北大学が”留学生だけ「授業料免除」対象外”で聞こえる悲痛の声…学生が憤る”ムチャクチャな制度変更”とはが指摘するように、留学生へのサポートを切り捨てているようでは、とても世界トップクラスの研究者を招聘することなどできないだろう(本文がネット上では読めないが、国際卓越研究大学とは何か:東北大学の実状から(経済、2025.9)も読んでみようと思うので、Fujisanで注文した)。京大新聞『「世界と伍する」研究大学に未来はあるか 【特集】国際卓越研究大学を考える』(2023.1.16)や、京大職員組合ニュース記事に書かれているように、京大はトップダウンで申請したが、一般の教職員はいろいろ懸念している。たぶんあれは誰も得をしない制度だと思う。

マラー投手

このところ良いピッチングをしているが、なかなか勝ちがつかなかったマラー投手に、漸く勝ちがついた。イーグルスとの交流戦で細川選手がソロホームランで挙げた1点を守りきって、ドラゴンズが1-0で勝ったのは嬉しい。応援団が前日電撃引退を発表したビシエド選手(この件はファンの間でしか話題になっていないからスピン報道ではないと思う)への応援歌を演奏したという話も熱い。これまでの編集委員会副委員長として健康学会理事会にオブザーバ参加していたので、試合自体はまったく見ることができなかったのが残念だった。

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