個別鵯記

【第81回】 東京出張（2012年7月1日）

• 日曜朝はアラームが鳴るより前に目が覚めた。東京で国際保健医療学会主催のポストMDGsをテーマにしたフォーラムが行われるので，8:00頃には出発しなくては。
• フォーラムは参加者150名くらいだったそうだ。国立国際医療研究センターの大会議室に至る経路はとてもわかりにくかったが，何とか辿り着けた。ポストMDGsをめぐって，という大きすぎるテーマを3時間で語ろうという無謀な企画だったので，かなり概念論よりだったけれども，政府（外務省，厚労省の中の人），NGO，いろいろな分野の研究者が一堂に会して，これまでのMDGsを総括し，ポストMDGsをどうすべきか（そういうアジェンダを立ち上げるべきかどうか……世界共通では原則とか理念レベルのものを作って，個別アジェンダは各国に任せた方がいいかもしれない，といったことも含めて）についての議論が行われたことに意味はあったと思う。わりと発表者やコメントした人たちが立ち位置をはっきりさせて，敢えてポジショントークを展開してくれたことが，このような短時間の会議ではうまく働いたと思う。自分も発言したいことはあったが，MDG4とMDG5を進める過程で，TBAをトレーニングする手法が否定され，SBAでなくてはダメだということになってきて困ったというレベルの議論がなされている中で，Medical Anthropology的にいえば必ずしもTBAを「トレーニング」することが正解とは言えないんじゃないかといった，いわば安全と安心のどちらが現地の人々にとって大事なのかといったレベルの論点（国際・災害保健活動論の講義の資料に一部書いた）を投げてしまうと収拾がつかなくなりそうだったし，続々とフロアから手が上がっていたので，今回は発言しなかった。11月の岡山大会で，もしポストMDGsの自由集会をいくつかの分科会＋総合討論会みたいな形で開いてくれたら（他力本願で申し訳ないが），参加して発言したいところ。
• デパ地下で寿司と餃子を買って息子に差し入れ（一緒に食べたが），姫路行きの新幹線を新神戸で降り，地下鉄で妙法寺まで行って，タクシーで帰宅した。疲れ果てた。

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