個別鵯記

【第200回】 講義3コマ（2012年12月3日）

• 6:00にAAAの777で起床。7:25までやって目処が立ったところでバスに乗ろうと家を出たが，目の前でバスが出て行ってしまったので，いったん帰宅し，メール受信をし，返事を送信してから再度出勤。名谷でパンを買って，研究室に着いたのは8:30頃だった。30分で配付資料の印刷を済ませ，F306へ。40人いるはずだが，講義開始時刻における出席者は24人であった。「正常値」について講義（リンク先はpdf資料）し，手計算でROC曲線を描く実習（リンク先はpdfワークシート）もして貰い，EZRでやれば簡単にできるというデモンストレーションもしてみた。早めに終わって昼休みに公衆衛生学の資料を仕上げ，印刷に入ったのだが，異様に遅い。確かめてみたらプリンタオプションが，両面・部単位で印刷にしたままだった。片面でページごとに印刷にすると高速化された。
• /.J投票のコメントを見て暗澹たる気分。偽情報を信じ込まされているのか，ポジショントークが混じっているのか。原発の発電コストは，もっとも安く見積もられている電気事業連合会の2003年12月試算でさえ，石炭や天然ガスと変わらないし，簡単には停止できない特性から来るために原発と必然的に組み合わせねばならない揚水発電の分も入れると，原発の方が遙かに高くつく。電力会社が電気料金を上げると言っているのは，原発でないと国からの各種の補助金が貰えないからであって，発電コストとはほとんど無関係だ（そもそも電力料金は発電コストで決まっているのではないし）。逆に言えば，ガスタービンコジェネに対して国が原発と同等の補助金を出せば，電力料金は値下げできるはず。国の金というのは結局税金だから，そんなことは望まないが。
• Amazonでは中古しか買えない，竹沢泰子（編）『人種概念の普遍性を問う―西洋的パラダイムを超えて』人文書院，2005年刊が，京都大学のサイトでpdf公開されていることを，三中さんのtwitterで知った。これは凄いな。
• 公衆衛生ねっとで，人工妊娠中絶の統計について県からの報告値が間違っていたために20歳未満が変な値になっていたという話が流れていたのを，関係者了承の上でJFPAの北村先生が新聞社サイトのコラムに書かれた。日本の統計数値はもう少し信用できると思っていたが。個人的には，間違っていたことがわかったら，いつどのように修正したという情報も明記しつつ，可及的速やかに修正して欲しい。
• 湊川公園廻りで帰宅してみると，ドアポストに関西電力から「電気料金の値上げ申請について」という文書が入っていた。電気料金の値上げ申請の理由というところに書かれている「原子力発電の停止にともない，発電単価が高い火力発電の比率が高まったことにより，火力燃料費が大きく増加し，……」はミスリーディングだ（おそらく，この文章はきわめて注意深く書かれていて，何に比べて発電単価が高いのか明記されていない）。この文章から，火力発電の発電単価が原子力発電よりも高いように思わされる人が多いのかもしれないが，発電単価そのものは上述の通り，揚水発電を計算に入れるだけでも原子力発電が10.1円/kWhとなって火力の9円/kWhより高くつくし（この試算は岐阜立命館大の大島堅一教授によるものを引用している），天然ガスの6.2円/kWhより明らかに高い（以上出典は，齊藤　誠『原発危機の経済学』日本評論社では，pp.220-224）。
• 寒いままだと眠れないので，このところ入浴して身体を温めてから眠っているのだが，風呂水を追い炊きで温めるのに40分もかかるのは不便だ。長野の家の風呂釜は高性能だったなあ。

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