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【第406回】 会議と講義と(2020年5月27-28日)
- 6:40起床。77.30 kg。
- 人口動態統計3月速報値が出た。総数からすると,3月の死亡数は急増はしていないようだ(速報レベルだと詳しいことはわからない。死因別死亡も含む月報が出るにはさらに3ヶ月以上かかる)。なお,過去のデータとの比較をする際は,去年の春,都道府県からの報告漏れが修正されたことに気をつける必要がある。死亡届も出生届も市町村役所に出て入力されるものが元なのだから,早いところオンラインでデータベースを連結すれば,報告漏れなどという問題は起こらないし,集計が迅速化されるはずなのに。改善される気配はない。
- 今日は3限に非常勤講師として高山義浩先生に災害保健の講義をしていただき,その後教員会議・教授会で,6限に保健学研究共通特講IV, VIIIという予定。
- なぜかオセアニア学会会員メールでお知らせが流れてきたのだが,Niiが遠隔講義について大学のみならず中学や高校の経験も含めたサイバーシンポジウムをしていて,アーカイヴも残っている。次回は今週金曜(5/29)だが,参加は事前申し込みが必要らしい。
- 災害保健の高山先生の講義は無事終了。学生から質問がなかったのは残念。教員会議等は2時間半掛かって疲れた。次は18:30から大学院の講義。
- 20:00終了。そこから木曜のZoomミーティングをスケジュール登録してBEEFにアクセス情報をアップロードした。
- 木曜は7:00起床。76.45 kg。
- 遠隔の丸一日講義が終わったら疲れ果てた。公衆衛生学ではスラムの健康の話。Covid-19の影響がスラムに強く表れるかもしれないという話もこの辺の論文を紹介しながら3時間喋り続けた。医療人類学特講は保健医療情報を政府が統制するのは是か非かというテーマで,留学生を含めていろいろな論点が出て興味深かった。トルクメニスタンとエリトリアはそんなに情報統制が激しいのか。信頼できる情報を出すことが政府の責任である,ということと,それ以外の情報について政府が統制することは違う,という共通認識には至った(現実には前者ができてないのに後者をするというケースも存在するわけだが)。知る権利の抑圧は基本的人権を損なう。とはいえ,テレビなどが明らかに間違った情報を流して信じる人がでて実害があるのはまずいので,結局は市民がメディア・リテラシーを高めるしかないという話になると,保健や医療を学んでいる大学院生ならそれはできるけれども,一般市民ができるのか,という問題点が出て,それを保障することも政府の責任ではないか? という話になって決着はつかず(もちろん,そう簡単に一方が他方を論破できることは無いようなテーマを選んでいるのだが)。ディベート結果としては,情報統制否派が(僅差だったが)より多くの支持を得た。
- 北九州と東京で病院クラスターが報告された。接触感染,飛沫感染,マイクロ飛沫感染というリスクを避けることが難しい職場は病院や介護施設に限らず存在するので,これをゼロにすることは至難の業だと思う。人の交流を完全にゼロにはできない以上,クラスター感染以外の感染も散発することは避けられないので,手洗いや人と距離をとることや喋るときはマスクをすることとリモートワークを続けることで,それぞれのエピデミックを小規模で済ませることが重要。
- トランプ大統領が人々が自由に発言する権利を守るためにSNS運営者の権限を制限するという大統領令に署名したというニュース。医療人類学の議論では,政府が情報統制しなくても,YouTubeやTwitterなどが自主的にフェイクニュースを削除しているから,政府がしなくても良い,という意見があったが,これは逆なのか? それとも,メディアの政府からの独立性を脅かすという意味で,これも一種の情報統制なのか?
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