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【第838回】 今日も査読仕事とレポート採点とICHS Summer School(2021年9月4日)
- 6:45に目が覚めた。80.30 kg。
- 今日は土曜なので在宅だが,午前中はICHS Summer School(今日は若手2人の講義)にオンライン参加し,午後は査読仕事とレポート採点の続き。
- 1限は看護の助教の山口先生で,米国留学中にやった2つの研究の話。1つ目はNIAがやってきたイタリアのコホート研究データでコックス回帰を使って,共変量を考慮しても貧血発症とGDF-15が関連しているという発見。GDF-15が連続量ではなく,最上位四分の一と他のグループの比較になっていたのが不思議だったので,どういう分布だったのか,なぜその群分けを思いついたのか尋ねてみた。2つ目はボルチモアのCKD研究で,プロテオミクスということで,Volcano Plotが使われていた。この論文に書かれているように,RだとVolcaNoseRなどいくつかのパッケージができている。ゲノム疫学時代のツールだな。
- 2限はウイルス学の助教をずっとされてきて,最近阪大に異動した小瀧先生。フラビウイルスについての概論とこれまでされてきた研究の話に加え,米国留学して取り組んだ,ジカウイルスを脳腫瘍の一種である膠芽腫(glioblastoma)治療に応用するという話(これとか?)の紹介。留学先のテキサス大学医学部にはBSL4のラボがあって新興感染症をターゲットにしているウイルス学者が世界中から集まってきていたとのこと。米国留学の手続き詳細を日本語で説明されたのは,留学を考えている院生には役に立っただろう。ジカウイルスは神経幹細胞を好むので,妊婦に感染すると胎児が小頭症になる。それを逆手にとって,ジカウイルスに膠芽腫幹細胞を攻撃させようというアイディア。デングウイルスには培養膠芽腫幹細胞を殺す機能はなかった。デングとジカのキメラウイルス(構造タンパクをデングから,それ以外をジカから)を作成したが,キメラウイルスが有効な培養細胞とそうでない培養細胞が存在した。メカニズム探索中らしい。フラビウイルスの中でデングウイルスを選んだ理由は,神経系の細胞に感染しにくいので膠芽腫肝細胞を壊す作用についてジカウイルスとの差が一番見えやすいから,とのこと。
- 午後はレポート採点をしている。
- ドラゴンズはベイスターズに1-3で負け。田島投手続投の方が良かったかも。
- 某コースの院生たちは人口学のレポートも協力してやったようで,皆同じ間違いをしていた。共同でやるのを明確に禁止すべきだった。23:30頃に1科目を残して入力が終わったので,そろそろ眠るべきか。
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