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【第986回】 日本国際保健医療学会第40回西日本地方会(2022年3月5日)
- 6:30起床。浴槽に湯を貯めて入浴し、残り湯を使って洗濯機を回しながら、豚肉野菜炒めを作って玄米ご飯と合わせて朝食。マンデリンフルシティを淹れて水筒に詰め、洗濯物を干して準備完了。
- 準備というのは、9:15から日本国際保健医療学会第40回西日本地方会にオンライン参加する準備という意味。午前中の2つのシンポジウムは、よく地方会でここまでのスピーカーを集めたなあ、という豪華な内容。午後最初のセッションでは座長をすることになっているが、1題取り下げになっているので多少は時間的余裕があると思って良いか?
- 出口戦略を改めて整理し直してみることが必要だと思う。後でやってみよう。
- シンポジウム1「COVID-19とグローバルヘルス」は西浦さんと谷口先生。大変わかりやすい話だったので、事実確認の質問は求めなくても良かったと思う。それと、さすがにIHRについてはこの学会の参加者なら既知だと思うが、谷口先生の説明があまりに丁寧だったのは、教育講演的なつもりだったのだろうか。
- 総合討論の時間のほとんどが日本のサーベイランスシステムが破綻していることに終始してしまったが、それは皆分かっていることで、この場で議論しても仕方ないのではないか。このページでも何度か書いたが、NESID自体のオンライン化は一度ちゃんと金と人をつぎこんで本気でやればできるはずなのに、それをせずに中途半端な金だけつけて外注してHER-SYSを作ったのが間違いの元。それは学会の地方会ではなく、国会の予算委員会でちゃんと議論して貰わないと解決しない。だから20年前から専門家は誰でもわかっている問題なのに解決していないわけで。
- 季節性インフルエンザがCFR0.03%台で予防接種B類である状況が社会的に受容可能な水準であるとして、A類並みの臨時接種で多くの人に接種をした条件下でCFRが0.1%まで下がってきたからといってNPIsを止めること(デンマークや英国がやろうとしているが)に正当性はなかろう。では半年に一度の臨時接種を続けた状態でCFRがどこまで下がったらNPIsをリフトして良いのか? は別の問題。ここにアプローチする方法はあるのか尋ねたかったが、時間切れになってしまって質問できなかった。
- このページでも書いてきたように、2020年2月の時点で、確定診断患者の10倍程度は感染者がいるであろうことや感染の半分以上が発症前に起こっていることは既知で、再生産数のoverdispersionからクラスター対策で中国から日本に入ってきた最初の感染の波(所謂第1波より前の)は封じ込めることに成功し、接触者追跡と強力なNPIsによって中国やNZや台湾でも封じ込めに成功できたにもかかわらず、欧米が封じ込めに失敗し、2020年3月中旬以降のパンデミックが制御不能になってしまったわけだが、なぜ欧米は初期の封じ込めに失敗したのか? も総括が必要だと思う。WHOがやるべき。
- それと同時に、台湾はまだ抑え込みに成功しているが、NZでとうとう感染確定報告数も死亡者も爆発的に増加してしまった(Ourworld in Dataで片対数グラフを描くとこんな感じ)。ワクチン2回接種者は95%、ブースター接種も60%以上の人が済ませているが、オミクロン株対策フェーズ3として、蔓延してしまったからか濃厚接触者の自己隔離を止めてしまった。それは感染拡大するし、それに遅れて死者も増えることになるというのが現状だろう。
- シンポジウム2「世界は動いている!―難民:移民の健康Hot topics」は、COVID-19下での難民・移民が直面する困難として、難民支援協会(JAR)の菅さんから支援の話、メータオ・クリニック支援の会(JAM)の小林さんからミャンマー難民の話、カレーズの会のレシャード・カレッドさんからアフガニスタンの紛争被害者支援の話。最もホットなのはウクライナ難民の話になると思うが、さすがにそのスピーカーはいなかった。たぶん門司さんからの影響ではないかと思うが、組織者・座長のお二人が「さん」付け文化でシンポジウムを運営していて(中村安秀さんが青ブレザーと黄色ネクタイであった)、慣れていないのか、時折「先生」と言ってしまってやりにくそうであった。しかしこれは難民・移民の健康と言っても話題が多岐にわたっていて、総合討論は若干個別部分の意見交換止まりな感じ。まあ、大きすぎるテーマだから仕方ないか……と思っていたら、人道支援の中立性についてフロアから良い問題提起があって、線引きは難しいという点が再確認された。加えて、忘れないことの重要さとか国内の脆弱な立場にある在留外国人も見ていく必要などもチャットで指摘があったが時間切れ。ちょっとテーマが大きすぎたか。
- 一般口演は7分発表3分討論という忙しさで内容的にも多岐にわたる21演題が続き、疲れたが、充実した良い地方会だった。お疲れ様でした>谷村先生。
- 終了後にスポナビで結果を確認したら、ドラゴンズはスワローズに1-5で勝っていた。大野投手が1点を失ったが、リリーフ陣が完璧で、4回無失点の松葉投手が勝利投手。高橋周平選手の勝ち越しタイムリー、山下選手のダメ押し3ランという、まるで強いチームのような勝ち方だった。ナゴヤ球場でもカープの主力選手と試合をしていて、序盤には効率良く点を取ったし、岡田投手と石森投手は完璧だったが、最終回に大嶺投手が打ち込まれて5失点し、8-6で負け。大嶺投手は投げる度に失点しているので少なくとも再調整が必要だろうなあ。
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