【第1701回】 まだいろいろ遅れている（2024年8月19日）

• 6:00起床。豚肉野菜炒めと玄米ご飯で朝食を済ませ、不燃ごみを出してから名谷へ出勤。
• 愛用しているフリーのテキストエディタ、Meryの3.7.4β公開。ローマ字検索凄いな。
• G2P-JapanがVirological characteristics of the SARS-CoV-2 KP.3.1.1 variant（Lancet Infectious Diseases、2024年8月16日）を発表した（このXポストからのスレッドで日本語で概要説明されているのも素晴らしい）。
• リトグリのかれんが飲む日焼け止めを飲み忘れたことを悲しいとつぶやいていたが、そもそも日焼けというのは、紫外線のうちUV-AとUV-Bが皮下の組織に作用してメラニン生成による黒化や微小血管拡張による紅斑形成を起こすものだから（と講義でも教えている。リンク先スライド12参照）、飲むことによって紫外線をブロックできるのでない限り（もっとも、そんな作用のある内服薬があったら逆に怖いが）、たぶん塗る日焼け止めに比べたら大した効果はないだろうと直感的に思った。なので、長時間の屋外ライブでも、UV-AとUV-Bを両方カットする、PA++++かつSPF50くらいの日焼け止めを正しく塗っていれば、飲む日焼け止めなど飲んでいてもいなくても大差ないはずで、悲しむ必要はない。
• 紫外線について一般向けに環境省が出している良いパンフレットや、日本化粧品工業会の消費者への情報ページ「紫外線の肌への影響」や同「紫外線防止の基本」が広く読まれると良いのだが、飲む日焼け止めを買う人たちには知られていないのかもしれない。
• では、この飲む日焼け止めとは、何をするものなのだろうか？　少し調べてみたら、肌のクリニック　皮膚科医　岩橋陽介さんが原著論文も引用して丁寧な解説記事を書いてくださっているのを見つけた。抗酸化作用をもつ物質が含まれているものが大半らしく、岩橋医師が書かれている通り、塗る日焼け止めに比べたらほとんど無視できるくらいの日焼け止め効果しかなく、むしろ抗酸化サプリとして捉えるべきで、しかも抗酸化作用ならビタミンCとEのサプリの方が安くて効果も大きい。多種多様な商品が市販されているようだが、おそらく大半は機能性表示食品と思われる。ここで詳しくは書かないが、機能性表示食品という枠組み自体、食品市場拡大のための経済戦略として編み出された規制緩和であって、科学的審査を受けて個別認可されたものではないので、信じない方が良いと思う。実は欧米でも事情は同様なようで、10年前のNatureにも解説記事があった。かれんとリトグリスタッフには岩橋医師の解説記事を読んで欲しいものである。
• 明日は朝からずっと留学生の修論審査が続くので他には何もできなそうだが、まだいろいろ締切に間に合っていなくてまずい。
• Matt Cab×MINA｜“君がいいねした”Remix ver.は、ダークな失恋ソングだけれども、ベースボーカルとしてのMINAさんの凄さもわかるし、作詞作曲も本人という多才さで、Matt Cabさんによるリミックスも格好良く、しかもそれがライブ録音だという（たぶん）大変な動画。こっちのけんとさんの「はいよろこんで」みたいな振り付けでもあれば、もっとバズるのではないか。
• まるさんという方のこのポストに対して、後遺症の論文は2020年7月頃から出ていましたが、記憶を含む認知機能が損傷される後遺症を示したhttps://doi.org/10.1093/braincomms/fcaa205がpublishされたのが2020年11月でした。long covidという言葉が一般的になったのは2021年になってからだったと思います、と返信postしてしまった。なかなかXを捨てることができない。

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