4コマ目はパプアニューギニアの医療システムと受診行動。ヘルスセンターが地域医療の中心。PNGのコミュニティ・ヘルス・ワーカーは高卒後3年の専門教育を受けた医療従事者。ヘルスセンターの職員の半数はコミュニティ・ヘルス・ワーカー。ヘルスエクステンションオフィサーは医師に準ずる専門職、看護師はそれに準ずる仕事で、所長をしていることもある。麻酔は医師しかできないが、ヘルスセンターには常勤の医師はいないのが普通。エイドポストはコミュニティ・ヘルス・ワーカーが1人で外来診療のみやっている。一方、呪術師や薬草師(両者は違う存在だが、ともに英語やピジンではBush Doctorと呼ばれる)もいる。民間セクター、専門セクター、民俗セクターを使い分けるヘルスケア。2007年からSave the children NZが養成したヘルスボランティア(1ヶ月研修を受けるだけで無資格、マラリアと妊娠・出産対応。この地域は元々TBAがいなかった)もいて、東セピック州保健局が研修を実施し、活動を監督。1年間で48名が養成されたが、その1年後に活動していた人は13人のみ。なぜ活動できないか本当の理由ははっきりしない。いまはSave the children NZは手を引いて完全に州保健当局に移管してしまい、薬が足りないとかボランティアのモティベーションが保てないとかいった問題は解決困難。プロジェクトベースの援助はプロジェクトが終わって移管するとPNGに限らず大抵崩壊しているように思う。