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【第1962回】 講義の合間にメール連絡(2025年11月20日)
- 木曜なので六甲に出勤して講義。
- 院生が紹介してくれた論文が、どちらもとても違う意味でユニークだった。
- Eze CC, Ekeke N, van Brakel W, Ossai EN, Henry P, Onyima-Esmai A, Nwafor CC, Murphy-Okpala N, Meka A, Ezeakile O, Njoku M, Iyama FS, Anyaike C, Egbule D, Chukwu J. Evaluating effectiveness of self-help groups in reduction of stigma in patients with neglected tropical diseases in Southern Nigeria: A cluster randomised study. PLoS One. 2025 Oct 30;20(10):e0327741. [doi:10.1371/journal.pone.0327741]. PMID: 41166344; PMCID: PMC12574902.は、内容もさることながら、レビューアとのやり取りのプロセスが全公開されているのがユニークであった。中身以上に勉強になるかも。
- 一方、Ahmed, M., Alharbi, B. Epidemiological Trends and Progress in Schistosomiasis Elimination in Saudi Arabia (2021–2023): Implications for Neglected Tropical Disease Control. J Epidemiol Glob Health 15, 45 (2025). [doi:10.1007/s44197-025-00388-9]は、IF3.1のジャーナルに載っている論文なのだが、データや解析の詳細がほとんど書かれていないので、何をやっているのか良くわからない。グラフを見ると、年当たりの有病割合3年分(国籍と性別で調整していると書かれているが)、つまり3点のデータからSPSS(の、たぶんForecastingで、ARIMAモデルを使っていると思うが明記されていない)で時系列トレンドを出して、その後の3年に当てはめているように見えるが、まさかそんなはずはないだろう。Table 2にSeasonalというパラメータが出ているので(本文では触れられていない)、月単位か週単位のデータを解析していると思うのだが、そこがまったく書かれていないという不思議な論文である。地図も載っているが地区別のデータが出ているわけでもなければ、GISを使っているわけでもなく、地図の必要性もわからない(それにもかかわらず、末尾にPublisher’s Note: Springer Nature remains neutral with regard to jurisdictional claims in published maps and institutional affiliations.と注記されていた)。Supplementary Informationもないしデータも非公開なので、謎だらけである。この状態で査読者は突っ込まなかったのか? と思ったら、2024年12月31日受領、2025年3月6日アクセプトという高速処理がされていて、まったくわけがわからない。このジャーナル大丈夫か? と思ってしまうが、Springerではあるけれども転換契約に入ってないのだなあ。
- 昼休みもいろいろとメール連絡が忙しい。
- 午後はEpidemiologyとEnvironmental Healthを講義してから帰宅し、さくっと晩飯を済ませて、在宅でオンラインゼミ(いつも対面で参加している研究員のMさんが体調不良のためオンライン参加するとのことだったので)。終了後も院生の個別面談に対応していたら20:00を過ぎた。
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