Latest update on 2025年12月9日 (火) at 18:43:01.
【第1974回】 人を蹴るロボット(2025年12月9日)
- 人型ロボットがキック、倒した相手はCEO 中国というCNNのニュース(他のメディアも報じている)を見て、アシモフのロボット三原則が蔑ろにされたと感じた人は多いと思う。
- アシモフが『I, robot』で考えたのは、ロボットが人間社会と共存する条件であったと思うし、鄭雄一くんが道徳次元4が必要という考察をしていたのも、AIが人間社会と共存するための条件であったから、人に危害をなす可能性があるロボットやAIは、人間社会との共存を目指していないのであろう。
- つまりこれは兵器の開発への道であり、一歩間違うと、ターミネーターシリーズが描いたスカイネットによって人類が滅ぼされかけるディストピアにつながってしまう。
- PCBやDDTやフロン、あるいは有機フッ素化合物のような、多くの化学物質が、開発当初は人の生活を便利にし、豊かにするものというプラスの側面からだけ夢の化学物質ともてはやし、それだからこそ自然には分解されにくいという特性があって、それらがもたらす環境毒性や人の健康への悪影響があることを無視していたり、核分裂に基づく原子力発電が直接的に燃焼がないから二酸化炭素を生成しないというプラスの側面からだけ評価され、莫大な排熱とか安全な処理のしようがない高レベル放射性廃棄物の蓄積に目を瞑ったりしてきたのが最近の科学技術の負の歴史であり、人類が開発した技術でありながらアウトオブコントロールになってしまうことは何度も経験してきたことなのに、まだ学べないのは絶望的に愚かだと思う。
- UNESCOあたりが音頭を取って規制を考えたほうが良いのではないか?
- Dr. Eric TopolがNEJMの論文を紹介しているBlueskyへのポストにFigure 3Fの画像が載っていて、生存時間解析のチュートリアル論文を訳しながらRコードを作っていったもののFig.2(このRコードで描ける)みたいなグラフをSwimmer Plotと呼ぶことを知った。Rのパッケージではswimplotという、ggplot2でgridグラフィクスに描くものが有名らしい。これはSankey Diagramと併せて講義用の自作統計テキスト(もっとも、来年度からの研究科統合に伴って、たぶん当該講義は無くなるはずなのだが)を更新しておくべきか? でもEZRにないとなあ、と思っていたら、EZRでも、1.55からSwimmer Plotが描けて、1.65からSankey diagramも描けて、1.70から二値変数で有病割合が高い場合に必要な修正ポアソン回帰もできるようになっていた。EZRユーザは是非最新版に更新すべきだと思う。もっとも、与えるデータの形式も違うし、やはりbaseグラフィックスが好みなので、Fig.2を描くために書いたコードをベースにして関数化しても良いかもなあ。線にするか棒にするかも選べるようにして。
- 公衆衛生実習のグループ実習が可能な最終日なのだが、学生が誰も来ないということは、全グループ実験自体は終わったということなのだろう。ImageJの操作方法と統計処理について2つのグループが相談に来たが、そう難しい話ではなかった。
- その後はとくに学生は来なかったので、あとは来週の発表会だけだな。教員側としても毎年楽しみにしている。
🦋 (list)
▼前【1973】(正確なプール化(2025年12月8日)) ●Top
🦋 = Cite and link this article to post bluesky, if you have logged in bluesky.
Notice to cite or link here | [TOP PAGE]