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【第57回】 講義とゼミと領域での話題提供準備(2012年6月5日,7日に若干書き換え)
- 2番のバスで出勤。今日も資料完成がギリギリになった。医療従事者ということで,その確保は医療法に書かれているけれども,それぞれの職種の規定は別々の法律があるということで紹介。日本の場合,医師法,歯科医師法,薬剤師法では,これらの職種の目的を「公衆衛生の向上及び増進」(手段として,例えば医師法では,「医療及び保健指導を掌ることによつて」とされている),保健師助産師看護師法,診療放射線技師法は「医療及び公衆衛生の普及向上」,臨床検査技師法は「医療及び公衆衛生の向上」,理学療法士及び作業療法士法は「医療の普及及び向上」としていて,それぞれ微妙に異なる。また,診療放射線技師と理学療法士・作業療法士は「業務が適正に運用されるよう規律する」ことが目的に含まれているのが特徴的だし,パラメディカルの中では保健師と助産師は保健指導において,看護師は療養上の世話においては医師等の指示を受けなくてもできるという点が重要だと思う(まあ,医師は「医療及び保健指導を掌る」ので,保健師と助産師がまったく独自に保健指導をやっていいということにはならないのだろうが)。本当は,医学と公衆衛生学は併置されるべきものだと思うので,公衆衛生師という国家資格を作って,保健学修士(多少要件を増やす必要があるかもしれない)かMPH取得者(日本に6大学+国立保健医療科学院しかコースがないので,もっと増やさなくてはいけない)が受験できる「公衆衛生師国家試験」の合格者に免許を与えることにし,保健所長を業務独占させたらいいと思うし,保健師はそこに統合して,保健指導はそちらが「掌る」ことにしたらいいんじゃないかとも思うし,厚生労働省の技官も医師ではなくて公衆衛生師を採用するようにしたらいいと思うが,各方面から大反発が来ることが予想できるので,実現は難しいだろうなあ。医学科の公衆衛生学教室で教える公衆衛生学は時間が短すぎるし内容も不足しているし,そもそも医学生の多くは公衆衛生への関心が薄いので,とても効率が悪い。国際的にはmedicineとpubic healthは並立するか,むしろpublic healthの方が上位の枠組みなので,MPHのコースを各大学に作るべきだと思う(これは,公衆衛生から医師を排除するわけではない。海外の大学でもMPHのコースを医師がとることは普通にあるわけで,公衆衛生学は医学のマイナー分野の1つとして位置づけられるにはあまりに内容が多岐にわたっているので,拡充して独立させるべきで,医師が厚生労働省の技官になりたければ,医師免許を取った後でMPHを取ることを条件にすればいいのだという主張である)。
- 夜はゼミがあるので,それまでの間に明日の夜の国際保健学領域セミナーでの教員からの話題提供のネタを作っておこう。時間も無いのでINTERSALTネタにするしかないか。
- 国際保健医療学会からメール。7月1日にポストMDGsについてのフォーラムがあるというお知らせであった。参加したいなあ。
- 今週金曜の民族衛生学会編集委員会に出るための交通機関の手配をする必要がある。往路は5489で普通にとればいいのだが,復路は遅くなるので問題だ。最終新幹線では時刻が早すぎる場合,夜行バスにする必要がある。体力的にはややしんどいが,最終新幹線で帰っても,どうせ研究室までしか辿り着けないから一緒か。
- 19:00過ぎに明日の発表準備完了。あとはゼミと明日の朝一番で行われる会議の資料を読んでおくことだな。
- 21:20頃にゼミは終わったが,会議の資料は読み終わらないまま湊川公園経由終バスで帰宅。読み終わったのは2:00頃だった。
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