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個別鵯記

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【第422回】 今日もオープンキャンパスと採点(2013年8月7日)

Good Morning
Goosehouseの「グッドモーニング」で6:00起床。この曲が入っているアルバム『Soundtrack?』は,何度も書いているように,超名盤だと思う。もう繰り返し聴く回数が10回を超えたと思うが,漸く架空の青春映画の情景が部分的に想像(妄想)できるようになってきた。以下,括弧内は推定した配役をtwitterなどでよく使われている通称で付す。
▲まるで金曜ロードショーのように映写機がカタカタ回る音で始まる「Extra」は,恋人・俊(本作品中には登場しないけれども重要な人と言ったら,ジョニーさんしかいないと思う)を失った後の人生を抜け殻のように過ごす夏美(慶ちゃん?)の後悔する姿が痛ましい。たぶん舞台上では,真っ暗な中,半身,あるいは俯いた姿で,一筋のスポットだけに照らされた独唱になるだろう。しかし,曲が進むとともに,そんな彼女を見守る仲間が周りにいることが,ほのかに浮かび上がってくる。高く奏でられるトランペットの音が象徴的だ。ここのトランペットの音は,Goosehouseのリーダーd-iZe兄さん渾身の演奏であるにもかかわらず,静謐感を壊さない抑制が効いたトーンが素晴らしい。もう1つ書いておくと,このExtraは,歌詞がちゃんとした英語なのが素晴らしい。日本のバンドの英語の曲は滅茶苦茶なのが多いが,Extraは日本人の作詞とは思えないほど格好いい英語だ。
▲2曲目「タイムマシン」は,キヨコ(さや姉?)の喫茶店で,鉄平(くどしゅう?)が,兄の恋人だった夏美を想いながら珈琲を飲んでいたときに流れてきた恋の歌,という設定。だから,たぶんこれを歌っている人たちは表に出てこないか,枠の中にいるような感じだろうと想像する。けれども,この曲を聴いた鉄平が,「ロシア帰りの科学者である未来(兄さん? ジャケ写も白衣だし)にアドバイスして貰ってタイムマシンを作れば,夏美の悲しみの原因を無かったことにできるのでは?」と思いつく,大事な曲だ。アップテンポなサビのフレーズと,「歴史を変えるとか,そんなの興味ないさ」というわっしゅうの迫力ある声が印象的。
▲長くなってきたので3曲目からはまた後で。
レポート採点
今日のオープンキャンパスは検査技術科学専攻なので,午後は少し顔を出さなくてはならないだろうが,午前中は昨日に続いてレポート採点をしよう。けれども,9月の海外出張の打ち合わせメールが飛び交っていて,これを何とかしないといけない。それに,明日が締め切りの仕事(昨日は9日金曜と思っていたが,落ち着いてスケジュールを見直したら明日だった)もあるし。
ビブリオバトル
今日の午後は,鶴甲第1キャンパスにある国際文化の図書館で第2回ビブリオバトルがあるそうだ。ぼくはオープンキャンパス中なので行けないが,「夏」というテーマでどういう本が紹介されるのか,見てみたい気がする。ぼくが選ぶなら,ハインライン『夏への扉』,湯本香樹実『夏の庭』,篠田節子『夏の災厄』,開高健『夏の闇』あたりか。小説ならたくさんあるが,もしノンフィクションで選ぼうとしたら難しいだろうなあ。
桐原のコンピュータ書籍廃止
桐原書店からのニュースリリースでは曖昧なのだが,当初ピアソン・エデュケーションから刊行された『Rによる統計解析の基礎』(2003年)(正誤表),『Rによる保健医療データ解析演習』(2007)は,ピアソンの桐原書店との経営統合によりピアソン桐原から販売されてきたところ,今度は出版部門が切り離されて桐原書店として独立することになり,その際,コンピュータ関連書籍の刊行を全部廃止することになった,ということだ。同じシリーズ本(Computer in Education and Research)なので,2冊とも現在出回っている分しか入手できないことになる。編集の方からは引受先の出版社を探すように勧めていただいたが,どちらも情報として古くなっている部分も多く,全面的に書き直す時間は取れないし,草稿pdfは当時からずっと公開したままなので(それぞれの本のリンク先参照),必要な方は,とりあえず,それらのダウンロードで対応していただきたい。もっとも,考えてみれば,これは公開版pdfの内容をアップデートするチャンスかもしれないが。
オープンキャンパス
参加希望が多く,早々に予約は締め切られていたのだが,蓋を開けてみたら超満員ではなかった。事前に宣伝はしていなかったが,当日参加も受け付けていた。研究科長の言葉に続いて保健学科紹介DVDが流れ,検査技術科学専攻長による説明と質疑応答の後,生体リズムとRAについての模擬授業が終わったところでいったん休憩。その後でキャンパスツアー,研究室見学,在学生への質問コーナーといったメニューがあったようだ。専攻長の説明の後の質疑で,高校生の意識が高いのには感心した。
It's over.
レポートの採点をしながら,飛び込んでくる急ぎの仕事に対応していて,気づいたら19:00を過ぎていた。16:30からの仕事があったことに気づいたが,もはや後の祭り。大変申し訳ないが,終わってしまったものは仕方がない。国際協力研究科の木村幹先生が翻訳中という,慰安所の従業員がつけていた日記の記事が載っている毎日新聞をバス停前のローソンで買ってから,直通終バスで帰宅した。今日の毎日新聞は,甲子園出場全チームのベンチ入り選手名簿が載っていたし,前日の平和記念日関連の記事も充実していたし,非常に読み応えがあった。600円の送金を額面通り受け取ることには問題があることなど,webではわからなかった。新聞のままだと大きすぎて保管しにくいので,明日研究室でスキャンしておこう。
Soundtrack?
Goosehouseの『Soundtrack?』について想像した物語の続き。
▲3曲目の「3/4」は「これから」つきあう決意を宣言する歌なので,たぶん鉄平の夏美への想いが,死んだ兄の恋人への気遣いから恋に変わったことを示すのだろう。物語上は,この曲から次の曲の間で,鉄平によるタイムマシン作りメンバー集めが行われるはずなので,くどしゅうはステージ上あっちこっちと動き回るのであろう。後半の掛け合いからすると,まゆ(みぎちゃん?)を仲間に引き込むためのやりとりがあるのだろう。
▲4曲目「真夏のミッション」はとても楽しい曲だ。「パパにも負けないDIY」という決意表明から始まるが,この声がmanamiさんなので,「友達を作れないお嬢様,あやめ」がまなみんなのだろう(最近のまなみんのキャラからするとちょっと意外だが,あにぽんの頃のまなみさんは,お嬢様っぽい雰囲気もあったので,あっちを想像すれば問題ない)。で,ともかく,あやめがお父さんから借りた工場を作業場として,みんなが楽しくタイムマシン作りを本格的にスタートするのがこの曲だ。最後の方のわっしゅうのラップが最高。夏美がコーラスでだけ参加しているのは,たぶん,まだ声は出ないのだけれど励まされて元気になっていく様子を示しているのだと思う。
▲5曲目「ここにいるよ」は,他のメンバーが具体的に貢献しているタイムマシン作りに,自分は役に立っているのか? と悩むまゆの気持ちに,キヨコが寄り添う曲。2人のコーラスワークが絶品。
▲だからこそ,6曲目「グッドモーニング」で,「今日もゴミを回収しています」「ラスト一つの歯車は 案外僕なのかもしれません」と舞台で動きを見せるのは材料調達屋の源さん(わっしゅう?)でありながら,みぎちゃんが歌うのだろう。まゆも自分の居場所を見つけることができ,誰もが誰かの役に立っているからグッドモーニング,という世界観が素敵だ。
▲さてしかし。物語には起承転結があって,タイムマシン作りなんて奇跡が素直に成功するわけがない。理論上は作れるはずなのに,うまくできなくて苛つく未来と,鉄平たち他のメンバーでは,見ている世界が違うのかもしれない,というのが7曲目の「ふたつの月」。たぶん天才科学者である未来の孤独がクローズアップされ,みんなが離れていく中で,最後まで残った鉄平も振り返りながら工場を去り,暗転。
▲しかし,夜が明けるように舞台上が明るくなると同時に,目一杯明るい表情で駆け込んでくる鉄平が,やっぱり諦めないでやろうよ,と他のメンバーを説得して回る様子を描くのが8曲目「今、走れ!」だろう。この曲は,これまで聴いたすべての音楽の中で,元気づけてくれるという意味では1,2を争う応援ソングだと思う。源さん,あやめの2人が日常に戻っていたところで,鉄平が「置き去りにしたあの日の想いのカケラ 臆病のふたを開けたら残ってたんだ」と問いかけ,「今、走れ」と高らかに活動再開を宣言する3人の姿が目に浮かぶようだ。何度聞いても格好いい曲だ。
▲9曲目「ご飯を食べよう」は,再開を決めたメンバー(夏美を除く)がキヨコの喫茶店で食事をしているシーンから始まると思う。サビのところで工場に移動し,作業を始めるメンバーたち。そこへ俯き加減でとぼとぼとやってくる夏美が,工場の灯りを目にし,タイムマシンの周りで一所懸命な仲間たちを見て,嬉しすぎて泣いてしまう,というシーンが目に見えるようだ。たぶん,タイムマシンは外形は完成したが,機能しないままに終わってしまうのだろう。それでも,当初の目的が「夏美の声を取り戻すため」だから,真夏のミッションは成功だったのだ。
▲そのことが良くわかるのが,10曲目「五線譜の空」である。夏美は,俊が事故に遭って亡くなった過去を無かったことにしてしまうのではなく,その事実を正面から受け止め,失った俊に届けという想いを込めて歌う。ここの慶ちゃんの声は奇跡と言っていいほど美しい。見守る仲間たちの前で,「キミには今 この歌が聞こえますか?」と歌う夏美の「キミ」は,いつしか俊だけでなく,鉄平や他の仲間たち,町中の人たち(Housemate?)へとも広がっていることに気づく。もはや想像するだけで感動してしまって,涙無しには聴けない。
▲物語はここで終わり。しかし,町中の人たち(ここではライブの聴衆)と一緒に,11曲目「永遠の8月」を合唱するという演出が残っている。この曲があるからこそ,このストーリーはいつまでも余韻を残す。ああ,くそっ。ライブ行きたいなあ。

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