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【第615回】 行ったり来たり(2014年3月5日)
- 6:00起床。昨夜の豚肉ナス炒めを玄米ご飯に載せて朝食。今日はいろいろ予定が入っていて,行ったり来たりしなくてはいけない。往路バスは直通2番に乗れるかもしれない微妙な時間だったが,ダッシュして逃すと非常に悲しいので,安全策をとって3番にする。それまで締め切り過ぎ仕事の続き。
- 15日のシンポジウム(川端先生の退官記念講演を兼ねる)のプログラムがjgridのwebサイトに掲載された。ぼくは川端先生の前座なので,ソロモン諸島の紹介をきっちりすればいいかと思う。実は同日午前,第1回Kobe.Rが開催されるので万難を排して参加したいのだが,ちょっと厳しいなあ。
- WER-Jの仕事をしてくださっていた方が4月から交替するため,3月は引き継ぎ月間となる。今日から新任の方が見えるため,辞令交付しに行ってきた。10:00頃までメール送受信などしてからGSICSへ。第3専攻の専攻会議は約1時間で無事終了。バスでJR六甲道に行き,JRで灘へ着いたのが13:10頃だったので,灘駅3階の和食の店で昼食。ランチメニューで780円で海鮮丼とうどんというのがあったので注文したら当たりだった。質・量とも十分。
- その後歩いてWHO神戸センターへ。14:00から「健康な高齢化のためのイノベーション〜今、どのような研究が進められているか〜」というフォーラムを聴講(資料は後日ウェブからダウンロードできるようにするとのこと)。3演題中最初の発表は,高齢者の嚥下障害と服薬管理に焦点を当てて,嚥下障害のせいで服薬が難しい人に対してGT(Gel Together, Good Taste)を使って飲み込みやすい剤型にする効果と,Your Managerという服薬管理補助システムの効果を調べた結果が示された。Your Managerというシステムは非接触のICカードとして服薬データをコンピュータに取り込めるとのこと。2題目はロボット工学技術イノベーションという話だったが,ロボットに限らず,買い物シミュレーションによるIADLの評価とか,高齢者のリハのためのトレッドミルとか電子化母子手帳といった,広く工学技術を保健医療分野に応用する事例集のような発表であった。3題目は高齢者の健康問題の中では認知症と虚弱を予防することが重要という点に焦点を当てて,加速度センサーとGPSを使って行動データを取り,GISで分析してフィードバックするとか,iPadアプリとして認知機能評価ソフトを開発した(未公開)とか,認知症が軽度なうちに介入すれば重症化を防げるので地域での認知症予防運動を展開するためのツール開発と指導者養成が大事といった話をされていた。実際に行動記録デバイスをつけてもらって集めたビッグデータの解析では,3METS以上の活動が非常に少ないことや,4000歩,7000歩,10000歩というクライテリアで,異なる種類の障害発生と関連が見られたことや,活動パタンの性差と環境条件との関係がわかったとのことであった。気温と運動に関連があるという話が面白く,17℃が運動量のピークで,それより低くても高くても運動量は減るそうだ。筑波大学の本田先生が昔から報告を続けている気温と死亡率の関係とは極値をとる温度が違うが,逆相関パタンになっていて面白い。その後の総合討論は参加せず,国際保健学領域の会議に出るため名谷に戻った。
- 領域会議後,暫く仕事をしたり,夏休みに実施される感染症数理モデル短期入門コース(このテーマでは,いろいろな意味で日本では初めてのエポックメイキングな試みだと思う)について各方面に告知してから直通終バスで帰宅した。予約注文していた,竹渕慶『KEI's 8』(Natalieに掲載されているインタビュー記事)が届いていたので,リッピングしてAQUOS PHONE esに入れた。明日から暫く移動中はリピートして聴く予定。
- 晩飯は納豆ご飯。
- 以下,最近tweetしたのを収録しておく(順不同)。
- 柏野さんのtweetで知った,広島大学の玉木徹さんの講義「コンピュータビジョン基礎1」が凄い。こういう風にできれば,去年やった2部屋同時講義で,遠隔の方の学生から教員の姿が見えないことについて不平を言われるのを避けられたのになあ,と思った。
- 堀 成美さんのtweetで知った,「ワクチンを巡る保健医療政策の課題」 3/24(月)16:30-18:10 東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻 SPHフォーラム2014 (案内PDF)は,入場無料・事前登録不要とのことなので,行ってみたいが,3月は出張が多すぎるので,ちょっとしんどいなあ。
- 持続可能な開発のための教育(ESD)の愛称募集(環境省)。神戸大学にはESDサブコースというものがあるが……,あれ? 発達科学部のサーバがアクセス不能だ。まだ予告されていたメンテの時間にもなっていないし,何があったんだろう。
- 三中さんのtweetで,JADAC 迷惑メール相談センター「情報提供のお願い」を知った。効果あるらしい。
- 新国立公園:慶良間諸島国立公園誕生について,青空MLに投稿した。
- 中学から高校に出す調査書がコピペミスでひどいことにという問題を解決するには,教務はRDBSで一元管理し,調査書もそこから出力すればいいだろうが,その際,忘れて欲しくないのは,予算措置も必要ということ。データベースソフトの作成とメンテは大仕事なので,ボランティアベースでは特定の人に負担が集中する。中学ではないが,某大学の教務管理システムがそうだった。文科省がソフト開発して,すべての中学・高校でフリーに使えるようにすればいいかも?
- WHOのChild growth standardsのR用コードが公開されていたとは知らなかった(以前はSAS, SPSS, S-Plus, STATA)。データ送付はExcel推奨だが。
- 雑誌『科学』電子版(岩波書店)の最新号で,「再論 福島第一原発1号機の全交流電源喪失は津波によるものではない」伊東良徳が,社会貢献のためということで,無料公開されている。
- Rで書かれたアッカーマン関数のコードを見て,
Rは素直な再帰でも1行で,
ack <- function(m, n) { ifelse(m==0, n+1, ifelse(n==0, ack(m-1,1), ack(m-1, ack(m, n-1)))) }
とtweetした後で数値入力して調べたら,(3, 5)までは計算できたが,(3, 6)や(4, 1)はスタックが溢れて計算できないことがわかった。options(expressions=500000)としておくと,デフォルトのoptions(expressions=5000)では計算できないack(3, 6)は計算できるようになるが,それでもack(3, 7)やack(4, 1)は計算できない(ノードスタックが溢れる。ちなみに1行でifelse()を使う代わりに複数行でif () else ()という形で書くと,使うスタックが変わるようだ。いずれにせよ溢れるが)。柏野さんから,Haskellなどではスタックを食わない末尾再帰(tail recursion)が普通というご指摘があり,調べたところ,2012年時点ではRではサポートされていないとのこと。現状では,ループを使って非再帰で書くしかないようだ。エレガントでないが仕方が無い。
- 岩田健太郎先生のブログから,Plagiarismについて。概ね同感。統計解析は記述の作法があるので,どう書いても何かに似てしまう。教科書でもreferしておけば「安全」かも? しれないし,実験手順も同様だろうが(modified 誰々's methodとか書いて古い論文をrefer),いずれにせよ些末な問題だと思う。にもかかわらず,世の流れは形式的チェックを重視する方向なので(まあ実際、本質的な剽窃をする人がどこかにいるのが悪いのだが),神戸大でも博士論文チェック用にソフトを全学導入するそうで,各研究科にいくつかずつライセンス付与すると聞いた。
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