【第1088回】 広島日帰りして，やはり締め切りに追われる（2015年8月22-23日）
- 土曜は6:00起床。8:00過ぎのバスで神戸駅に出て新快速で姫路，新幹線に乗り換えて広島へ。
広島駅から路面電車に乗って原爆ドーム前駅で下車し，平和記念公園の中を通って国際会議場へ。立派な会場で盛大に行われていた看護研究学会は，会員が6,000人もいるそうだ。昼食をいただいてから暫く会場を見て回り，14:30から打ち合わせして15:40の予定を少し過ぎた時間からの鼎談に突入。あまり詳細な段取りは決まっていなかったこととネタがたくさんあったことから，話題が拡散気味だったが，聴いていた方はどういう感想をもたれただろうか。- ちなみにこの鼎談の中で紹介した，Thomas R, McSharry P (2015) Big data revolution: What farmers, doctors and insurance agents teach us about discovering big data patterns. John Wiley and Sons, Ltd., ISBN 978-1-118-94371-7（Amazon | honto | e-hon）は，なかなか面白い。Rob ThomasはIBMのエンジニアでビッグデータ解析の専門家，Patrick McSharryはオクスフォード大学の上級研究員兼教員にしてカーネギーメロン大学客員教授のデータ科学者（データ解析，意志決定，リスク管理などに多分野横断的な定量技法を開発するのが研究テーマとのこと）であり，PART Iでは9つの産業分野についての現状とビッグデータが使えるようになった未来像を描き，PART IIとPART IIIではビッグデータ解析の技法，とくにパターン認識について説明する，という構成になっている。PART IのChapter 2がWhy doctors will have math degreesというタイトルで，ビッグデータを医療に生かすには？ という内容なので，そこをざっくり紹介した。2014年の米国では，具合が悪くなったときに医師に診察して貰うとき，まず体温を測って血圧を測って問診して……となるけれども，ビッグデータ利用が当たり前になった2030年の米国では，医師に診察を求めると，医師はネットにアクセスして，常にウェアラブルデバイスで測定されてクラウドに記録されている過去一定期間の体温と血圧，身体活動状況を参照し，最近の状況に見受けられる変化から，どういう異常で患者が受診したのか直ちにわかるというのだ。たしかに，東芝が来月売り出すSilmeeリストバンド型では会話量までわかるというし，Fitbitでも睡眠の質もわかる（Fitbit Charge HR，Rでグラフ化している方がいた）というから（追記：リストバンド型睡眠モニタとしてはSleep Trackerの方が有名か？），このままウェアラブルデバイスによるヘルスデータのライフログをクラウドに記録するという技術が普遍化すれば，ありうる未来だと思う。問題は，情報処理技術におけるセキュリティは常にクラッキングとのイタチごっこで，100パーセントのセキュリティは不可能ということだ。医師がアクセスできる情報ならば，悪意の第三者にアクセスされてしまう危険が原理的に排除できない。便利は便利だが，果たしてそういう状況が望ましいのかどうかは，専門家や企業や行政が勝手に決めるのではなく，リスコミ的なセンスで，市民を広く交えて議論する必要があると思う。ウェアラブルデバイスを強制的につけさせるわけではないから，使う時点でそこに合意していると見なすという論理もありうるが，たぶん現状のユーザはそこまで考えないで使っているのではなかろうか。
- 懇親会には1時間だけ参加して新幹線で帰途に就いた。終バス1本前で帰宅できたが疲れた。
- 日曜は目覚ましが6:00に鳴ったが二度寝して8:00起床。10:08のバスで出勤。締め切りすぎの仕事３つ，今日中に終わらせる。
- 通販で買った折りたたみ自転車（ドッペルギャンガー211）を名谷駅の西神戸サイクルに持って行き，防犯登録と点検整備をしてもらった（その間，トンカツ屋で昼飯を済ませることができ，効率が良かった）。これで，終バス過ぎの時間になっても帰宅可能になった。
- 午後も今日中に終わらせたい締め切りすぎの３つの仕事の続き。21:30までかかって，３つのうち１つだけ，ほぼ終わったので帰途に就く。終バスで帰宅後，素麺を茹でて食べ，さっきの仕事の仕上げを済ませたら1:00を過ぎた。
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