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2018年2月のミクロネシア連邦ポンペイ島往還記

Copyright (C) Minato NAKAZAWA, 2018. Last Update on 2018年3月7日 (水) at 15:45:03.

【第5日目】 連邦首都でミーティングとか(2018年2月15日)

今日も7:30頃に1階のレストランに行って朝食。座るとすぐにコーヒーを注いでくれるのが良い。イングリッシュマフィンとハム野菜オムレツと合わせて11ドル弱。コーヒーは何杯もおかわりできるし,ハム野菜オムレツが具だくさんなので適正価格と思う。ただ,火曜はトースト,水曜はフレンチロール,今日はイングリッシュマフィンと3種類頼んだが,主食のパン系統のものはもう少し工夫の余地があるのではなかろうか。

その後,9:30に入口に集合して連邦首都へ移動。WHO事務所で10:00からと10:45からと2本の打ち合わせ予定だったが,実際にはそれぞれ少し時間が長くなった。先にアポを取っていたNCD対策部署のトップはX-ner Lutherという方で,Premature Mortality From Noncommunicable Diseases in the Federated States of Micronesia, 2003-2012という論文の共著者になっている。とてもエネルギッシュで,NCDと関連しそうな生活習慣についてもいろいろ情報交換ができた。最近の悪い生活習慣としては,アルコールやタバコ,食塩や砂糖を多く含む食品だけではなく,タバコをラム酒に漬けてベテルナッツと石灰をミックスして噛むとか,サカオは元々の文化では行事があるときに飲むものだったが商業化されてペットボトルで1本5ドルで売られているため,飲み過ぎると食事が疎かになるかもしれないし,それによって貧困になる可能性もあるということだった。こうした問題がきちんと認識されている点は凄いことだが,どうしたら有効なカウンターアクションがとれるのかというと,すぐに実行可能な有効な対策はなかなか無いようだ。あとは,ポンペイの人々の居住形態が集村でなく散村なので健康教育をするにしても遠隔地教育の必要があるのだがソーシャルメディアへのアクセスが弱いのも壁なのだそうだ。次にアポを取っていたWHOのDr. Koもまたエネルギッシュな女性で,マシンガンのように繰り出される英語についていくのが最初しんどかったが,直に慣れて密度の濃い情報交換ができた。オフィスにこもって計画だけ立てていてはダメで,現場に出ることが大事と力説していたのには共感した。もっとも,ただ現場に出るだけでもダメで,コミュニケーションがちゃんと双方向になっていることが大事だと思うが。

空港近くの中華料理屋昼飯は空港近くの中華料理屋に行った。中華料理が凄いのは,世界中どこに行ってもだいたい同じクォリティが保たれているところだと思う。ソロモン諸島の首都ホニアラにある香港パレスやレストラン上海やSEA KINGでも,PNGの首都ポートモレスビーにあるマルコポーロでも,PNGの地方都市ダルーの港近くにある華僑系ホテルのレストランでも,それほど変わらない。もちろん,日本でもひどい店もあるが,華僑系であればそれほど外れはないように思う。

午後は15:30にミクロネシア短期大学に行って,翌日渡す食事調査記録用紙の確認。その後,保健局に移動して身長計を借りるための打ち合わせ。偶然にも保健統計データマネジメントの責任者と会えたので,妊婦健診データの一部提供とWHOデータの二次使用許可を依頼した。保健局のトップには会えなかったが,No.2のDr. Kellaには会うことができた。正岡子規の子孫だというのには驚いた。

ホテルに戻ってから文献検索をしていたら,どこかで既にリンクした気もするが,Pacific IslandのFood Composition Table, 2nd Ed., FAO 2004が公開されていることに気づいた。データとしてreadily avaiableだといいんだが。

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