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鐵人三國誌・アーカイヴ

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目次

【第172回】 広島被爆者慰霊の日に(2019年8月6日)

豊かな朝食

7:00起床。今日も暑い。

鶏もも肉とカット野菜をオリーブオイルで炒め,各種スパイスで味付けし,納豆掛け玄米ご飯と合わせて朝食。飲み物は水出しシッキムとアイスコーヒー(喉が渇いて水分が欲しくなるのは暑さのせいか,スパイスを使いすぎたかわからないが)。ちなみにアイスコーヒーは,マグカップに氷を入れておき,昨晩大学で淹れて保温水筒に詰めておいたグアテマラを注いだものだが,香りがちゃんと残っていて美味であった。これはきっと豆が良かったのだろう。

広島被爆者慰霊の日

1945年の今日,8:15に原爆が投下された。

NHKの慰霊祭中継では,まずアナウンサーにより,日本が核兵器禁止条約を批准していないことが報じられた。唯一の戦争被爆国である日本が批准しないことがどういう意味をもつのかわからないはずはないから,廃絶決議案を毎年国連総会に提出し採択されてきたという立場を踏まえても,廃絶への道筋をつけることに寄与する核兵器禁止条約に批准しないことに道理はない。

広島市長も生存者が15万人を切った被爆経験者の声に耳を傾けることを求め,核兵器禁止条約への署名・批准を求める被爆者の思いを受け止めて欲しいと述べた(もちろん,求めた相手は安倍首相ら,参列している現政権の人々であろう)。

もちろん目標は廃絶だが,政府の立場と違うといって批准しないのは欺瞞的だ。安倍政権が批准しないのは,米国トランプ政権の意向に従っているのだろう。海洋プラスチック憲章にも署名しなかったくらい,トランプ政権の意向通りに動く政権なので。

安倍首相のスピーチ中,非核三原則を堅持し,とか,核保有国と非保有国の対話を促すという発言があったが,トランプ政権に対してどころか,これまでまともな外交交渉を一つもしてない安倍政権には無理だと思うし,そもそもやる気もないだろう。口先だけ。

NHKの中継ではスピーチの音声を流しながら原爆ドームの内側の瓦礫の映像が流れていたが,これ今までもあったっけ?

9日には長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典があるが,たぶん京都で研究会をしている最中なので,見ることはできなそう。

高校野球

そのままメールの返事を打っていたら,今日から夏の甲子園で,開会式が始まった。熱中症は心配だが,飯山高校の初出場には心躍ってしまう。入場行進が終わったところで水分補給で1分間の休憩が設けられたのは英断。

郵便局経由で出勤する予定。

山本太郎氏と田中康夫氏

政治家としての山本太郎さんが一番近いのは,たぶん田中康夫さんだと思う。

第一の共通点は,現場主義で,住民の活動の中に入っていき,直接弱者の声に耳を傾け,経験を共有する。東日本大震災後に東北で救援活動をしていた山本太郎さんの姿は,阪神淡路大震災後に神戸で活動していた田中康夫さんの姿に重なる。

第二の共通点は,誰もが幸せに笑って暮らせる社会を目指し,そのために公平性を重視し無私であること。社会的・身体的な弱者と同じ視点で世界を見れば必然の帰結であろう。同時に,世界の広さに気づくことから,おそらく必然的に鄭君がいう道徳次元が4になる(少なくとも3になる)。仲間内だけでなく,すべての人々が幸せになることを願う。だから必然的に反戦になるし反核になる。そのために人々の手をつなぐことを重視する。

第三の共通点として,きわめて合理的なマキャベリストでもある(たぶんここが立憲民主党や共産党や社民党との違い)。目指す社会のために総合的に考えてプラスになるならば,慣習など無視してどんな手でも使う。ただ,総合的に考えることには持続可能性も含まれると思うし,少なくとも田中康夫さんはそこまで考えて,長野県知事としてダムからヒトへとか原産地呼称制度とか間伐材を使った木製ガードレールを進めたと思うが,山本太郎さんが持続可能性をどの程度考えているのかは,現時点ではわからない(ぼくが知らないだけかもしれないが)。反対勢力から,慣習に反していることをお花畑だとか不可能だとかいう言いがかり(そう,たんに言いがかりである)をつけられるが,経済的合理性への配慮もきちんとなされている。公平な再分配をしても(あるいは,むしろその方が)経済は回るという理屈にはちゃんと根拠があるし,お二人ともその説明もしている。

大きな違いは,使う言葉である。田中康夫さんの言葉は美しい日本語で,熟読すれば良いことを言っているのだが,ややペダンティック過ぎて,何を言っているのかわからない人が多かったのではないか。真面目な人が多い長野県だからこそ受け入れられたが,国政にはフィットしなかった気がする。一方,山本太郎さんの言葉は平易で,中学生でもわかるレベルの数字を出して,しかも俳優だけあって感情表現が上手いため,誰の心にも届く。だからこそ警戒する識者もいるが,長年にわたって政治への無関心を醸成されてきた階層の人々に声を届けるためには,このアプローチは素晴らしく有効だと思う。おそらくこの違いは,田中康夫さんが作家出身で,山本太郎さんが俳優出身であることから来ているのだろう。格調高い言葉を使いたい欲を抑えられなかったのは,田中康夫さんの現代日本の政治家としての欠点だったと思う(新井紀子さんが全国展開しているRSTの結果を見ると,多少でも複雑な構文の文章を読めない人は,想像以上に多いので)。

そうなると心配なのは,既得権益を守りたいというエスタブリッシュメントからの攻撃である。田中康夫さんが長野県でされたような,言いがかりを付けて悪者イメージを作り上げ,偽証してまで追い落とす(百条委員会での県庁幹部の発言は偽証だったと,偽証をした当人が既に認めている),という手段に出ることは容易に予想できる。捏造されたスキャンダルであっても,メディアはバッシングだけ好んでする一方,責任をとるのは嫌っていて訂正報道や権利回復には非常に冷淡なので,いったん付いてしまった悪者イメージはなかなか払拭できない。おそらく山本太郎さんが衆院選に出る頃,捏造によるバッシングが企てられる気がするが,一般市民はメディアの煽りに乗らず,冷静に真実が何かを見極める目をもつべきだろう。

快勝の後

今日からナゴヤドームでドラゴンズはジャイアンツとの三連戦だが,6-0という完勝であり,大野投手が7回を無失点,福田選手が4打数4安打4打点,2本塁打というゾーンに入ったかのような大活躍だった。9連戦の初戦としては最高に幸先良い。

原稿は完成しないが,校正に対する返事が来て処理を済ませたし,何十通かのメールに返信したし,22:30近いし,今日はもう帰ろう。

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