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【第398回】 今日も講義と講義準備(2020年5月18日)
- 6:15起床。75.95 kg,99%,36.3℃。
- 浴槽に湯を貯めて入浴し,残り湯を使って洗濯機を回しながら牛肉野菜炒めを作って十六穀米とともに朝食をとった。iCOFFEEで買ったマンデリンを淹れて水筒に詰めた。今日は名谷キャンパスへ出勤する予定。
- ナショジオ連載の第7回が公開された。今日の話は,まとめスライドrev.2のスライド9と,3月11日に主張したことと,新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム関連。抗体検査については,3月12日のメモと5月2日のメモもご覧いただくと良いかも。
- テレビでUV-CをSARS-CoV-2の消毒に使うという話をやっているが,この講義資料の16枚目に書いた通り,細胞障害性が強くて皮膚がんを起こすかもしれないし,見続けると電気性眼炎になるし,人がいるところでは使えないよなあ……と思っていたら,遠紫外線C波(真空紫外かと思ったら,そうではなく222 nmのUV-Cがコロナウイルスを数分で不活化するとコロンビア大学が発表したという。コロンビア大学がウシオ電機と2015年に独占契約と書かれている)が人体に無害という研究が出たとか言っているが本当か? リンク先のAFPBBの記事によると,コロンビア大学の研究はNatureに投稿中だそうだが。なお,2018年に神戸大学とウシオ電機が皮膚への急性障害なく222 nmで殺菌できることを示した研究があり,2020年3月30日には繰り返し照射しても影響なしというプレスリリースも出ていた(コロンビア大学の独占契約には抵触しないのか?)。目にも無害で慢性曝露影響もなければ,本当に有望かもしれない。テレビはウシオ電機や神戸大学には触れていなかったなあ。
- 岸田さんのtweetで知ったが,Annals of Internal MedicineのKucrika LM et al. "Variation in False-Negative Rate of Reverse Transcriptase Polymerase Chain Reaction–Based SARS-CoV-2 Tests by Time Since Exposure"(2020年5月13日掲載)は,現状ではハイリスクの人も含む除外診断に用いられているRT-PCRが,陰性結果によって間違って陰性確定としてしまうことを避けるために,曝露から発症までの的中率がどのように経時変化するのかを理解することが重要としている。要旨によると,方法はメタアナリシスで,7文献のデータをベイジアン階層モデルで分析し,発症前4日間,感染した人が間違って陰性と判定される偽陰性確率は初日100%から4日目には67%になり,発症日の偽陰性確率の中央値は38%で,発症3日後には20%に低下し,その後再び上昇して,発症4日後は21%,発症16日後は66%としている。ただし信頼区間が広く,これはデータ元の論文の研究デザインが不均質であるためとのこと。
- それにしても日本で行われた程度の接触減で抑え込みに概ね成功できたように見えるということは,たぶんやっぱり二次感染者の分布は正規分布とべき分布の混合分布だったところ,クラスター対策(追跡・検査・隔離だけではなく,三密を発見して発生予防キャンペーンをしたことが重要)によってべき分布の部分が大きく減少し,一時的に欧米から流入した感染者によってRが上がったように見えたけれども,実は3月までと同様のクラスター対策で抑え込み可能ということを意味しそうだ(もちろん接触減によってRはより大きく減少したと思うが)。アプリ導入で接触者追跡さえ効果的にできれば,今後もクラスター対策で行けるのではないか。以前から書いているように,三密必然の事業形態をとる産業は業態転換か転業を考えなくてはいけないだろうが。この結果を不思議がる必要はなく,素直にクラスター対策の正しさを認めれば良いのだと思う。
- JASTJ主催の先日の西浦さんのRtについてのウェビナーのQ&Aが公開された。64問の質問全てに,こんな短期間で答えてしまうとは,まるで神業。いつ眠ってるんだろう。
- CDTVの誰もが知る名曲をリトグリが! ってのは,薄々そうじゃないかと思っていたがYou've got a friendだった。バックの演奏(とくに本間さんのサックス!)もリトグリの歌唱も最高だった。ECHOのアコースティックアレンジも凄かった。
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