大著"Coming Plague"(現在Kindle版は729円で買える)の著者がGarrett L "COVID-19: the medium is the message"(2020年3月11日)と題して,LancetにPerspectiveを書いている。パニックや科学や疫学に対する誤解からの防御のための唯一の砦は,素早く,正確で,世界中で利用可能な訂正情報である,と主張していて共感した。そう思ってこのメモをまとめているわけだが。
JAMAから。Sharfstein JM et al. "Diagnostic Testing for the Novel Coronavirus"(2020年3月9日)というViewpointで,米国が当初は検査を曝露がわかっている人に絞っていたが,3月3日にペンス副大統領が「医師が検査を要請したすべての米国人は検査を受けられる」と述べたが,そこには多くの問題が残ると述べている。懸念されている問題は,軽症者が検査を求めることで重症な人に医療サービスがパンクしてしまうのではないかという問題や,2-14日の潜伏期間のうちは検査して陰性でも感染している可能性があることなど,日本で議論されていることと同様である。ドライブスルーでの検査など検査の技術改善は必要かもしれないが,それは手洗いや隔離など他の対策の代替にはならない,とも書いている。当然のことだが。