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【第359回】 遠隔講義3日目(2020年4月8日)
- 6:30起床。毎日測っているが,今日からメモしよう。体温:36.6℃,SpO2:98%,体重74.2kg。
- シンガポールでBluetoothを使ったdigital contact tracingアプリが開発されインストール推奨されていると教えて頂いた。ScienceのFraserグループの論文(この論文は,モデルとしても,Rのoverdispersionは考えていないもののroute of infectionやasymptomatic/presymptomatic/symptomatic別の感染力をまともに考えているので,単純なSEIRを適用している方々は読んで勉強して欲しいと思う)が提案しているアプリや3日前に触れた韓国のアプリとは若干違うシステムだが,これも有効だと思う。政府は法的な面をクリアしてIT企業にオファーし,日本での実装を真面目に検討してくれないだろうか(ぼくが知らないだけで,検討されていても不思議ではないが)。
- 昨夜首相が出した緊急事態宣言の中に兵庫県も含まれたので,もしかするとそのうち出勤も停止になるかもしれない(いまは学生は原則自宅待機,教職員は可能な限り在宅勤務となっている)。今日もグローバル教育委員会と領域会議は遠隔だから家からでも良いはず。学生も原則として自宅待機ということだから,大学院の講義も全面遠隔で良いのか? まあ,今日だけはどうせ人事関係の某会議のため出勤しなくてはならないし,6限の講義も一応講義室からZoomでやってみるが。なお,他学部全部と医学部新入生の講義開始は4/20からさらに延期され,5/7からの遠隔講義となった。だから4/20までの延期なんて意味がないと言ったのに。3月から遠隔化で動いた医学部は正しかった(自画自賛)。
- 小松菜とヴルストとともにパスタを茹で,トマトソースを掛けて朝食とした。
- 東京大学情報基盤センターによるZoomを用いたオンライン講義を安全に進めるために(2020年4月6日)は参考になる。Zoomに限らず,大抵のソフトは最新版にアップデートし続けないと,セキュリティ上問題があるというのは基本だが,しない人が存外多いのだよなあ。
- 星野源「うちで踊ろう」のカラクリコラボとINSPi吉田圭介さんのコラボ(ホーミー!)。ハモリっていいなあ。
- 朝日新聞が昨日から新型コロナウイルスに関連した記事は無料公開とのこと。国内の大手新聞社では初ではないか。他社も追随して欲しい。(4月10日追記:朝日新聞デジタルは無料登録すれば新型コロナウイルス関連だけではなくほぼ全て公開されたということと,新型コロナウイルス関連記事の無料公開なら読売新聞も結構前からやっているということを,中学高校時代の友人から教えて貰った)
- 高山先生のtweetで,厚労省サイトに保健所の体制強化のためのチェックリストがあることを知った。これらの策が必要なのはもっともだが,外注するといっても金がなくてはできないので,各保健所の意思決定でどうにかなることではなく,都道府県が金を出さなくてはいけないし,そのためには国から都道府県への財政出動が必要だろう。保健所の人手不足問題を解決するために最も有効なのはdigital contact tracingの導入だと思うのだが……。
- @ClusterJapanの#新型コロナクラスター対策ゼミ。西浦さんが動画で講義している。
- BEEFのマイコースが一度に表示してくれる科目数が少なく,担当科目が多いと一々切り替えるのがメチャクチャ鬱陶しかったのだが,要望を出したら64科目までメニューに最初から表示してくれるようになった。ありがとうございました。
- 18:30からの保健学研究共通特講IV, VIIIは,保健学研究科のほぼすべてのM1と何人かのD1が受講する講義で,50人以上が受ける。初回だけは確認が必要と思ってD101に行ってZoomでやってみたが,全員が遠隔参加だったので,次回からは研究室または自宅からでもできることがわかった。素晴らしい。とくに問題は起こらなかった。
- Gigazineに新型コロナウイルス感染者の世界平均検出率はおよそ6%、実際の感染者は数千万人を超えている可能性という記事があった。が,『フォルマー教授が2020年3月17日時点のデータから、COVID-19の感染が疑われた人のうち、検査で感染が確定した人の割合を「検出率」として算出した』と記述はミスリーティングだ。「感染が疑われた人」という表現からは,症状などから感染が疑われた人,と思ってしまいそうだが,検出率の分母の計算の仕方はまったく違う。元論文(このページの最後のRead the fulll report here.というリンクからpdfをダウンロードできる)に戻ってみると,分母となる感染者数推定の手順は以下の通り。(1)各国から報告されているCOVID-19による死者数は正しいと仮定する。(2)インペリグループがLancet Infectious Diseasesに発表した論文に掲載されている年齢別IFRはユニバーサルに正しいと仮定する。(3)各国の年齢別人口を国連のデータベースから得て,それで重み付けした年齢調整IFRを計算する。(4)死者数をそれで割ると,各国の感染者数が推定できる。ラフな推定値だが,この方法だと,3月17日時点での日本の検出率が約25%と推定されていて,その頃まではかなり検出率が良い方だったと考えられる。
- ハイスクールバンバンで学ラン姿が印象的だったAinaさんによるHavanaを歌いながら手洗いする動画,格好いい,張りがあって伸びやかな声で素晴らしい。
- いろいろできていないが,22:00頃帰途に就いた。
- このtweetから思うに,FraserグループのScience論文が西浦さんの目に留まった気がする。何とか実装につなげてほしい。
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