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【第825回】 雨の中を神戸へ帰還(2021年8月17-18日)
- 17日火曜は5:30に起きて草刈り。8:00過ぎにリフォーム業者が来てまず古い食器棚やコタツ板など大型廃品を引き取って貰い,作業に入って貰ってから,妻の車で長野駅まで送って貰い,神戸に移動開始。豪雨災害でしなの号が終日運休なため,北陸新幹線で金沢に出てサンダーバードで大阪に行き,新快速で神戸まで行って各停に乗り継いで帰った。窓の外は時折かなりの雨だったが,乗っている電車の運行には影響が無くて良かった。
- ドラゴンズはバンテリンドームでカープとの試合,森下投手から2点を取り,リリーフのケムナ投手からも渡辺勝選手のプロ入り初ホームランが出て3点目を挙げる一方,福谷投手から又吉投手,ライデル・マルティネス投手への完封リレーで3-0という快勝。育成上がりの渡辺勝選手が初のヒーローインタビューで,途中声を詰まらせたところはもらい泣きしそうだったが,同じ質問を福谷投手にもしたインタビュアーはやり過ぎで良くなかったと思う。毅然と返答を断った福谷投手は流石であった。
- 江川紹子さんが墨田区についてのルポを書いていて,いろいろ示唆に富んでいるとは思う。ただ,あまり強調されていないポイントとして,災害対応として捉えると,preparednessとmitigationができていることが重要なので理に適っている点が挙げられる。東日本大震災後に石巻市民病院を拠点として地域の災害医療を担った石井正先生の著書に,被災前に顔の見える関係性で連携するチームができていたことが有効だったと書かれていたと思うが,墨田区も同様に,事前に災害対応ができる組織になっていたことが大事(災害保健分担分の講義資料参照)。
- 18日水曜は5:30起床。81.45 kg。あんなに連日肉体労働したのに減っていないなあ。97%,35.9℃。
- ハイチ地震は7.2というマグニチュードからは想像しにくいほど被害が大きい(Relief Webの特集ページ)。建築のレギュレーションとか防災インフラが先進国基準からすると不十分なのだと思うが,ニュースから見る限り自力復興は不可能なレベルの大災害なので,海外からの支援が必要……なのだが,COVID-19パンデミックのせいで海外からの支援というのが平時のようにはやりにくいのが問題だなあ。いずれにせよ自分には募金くらいしかできないが,国際赤十字が1000万スイスフランの緊急救援アピールをしているので,赤十字に募金しようと思ったが,まだ受付ページがないなあ。既に救援活動を始めているAMDAにするか。それにしても地上波テレビのニュースはあまり取り上げないなあ。
- NZが市中感染1人でロックダウンという報道だが,アーダーン首相の会見の文字起こしがあるので,メディアは報道するときにここをリンクして欲しいところ。翌朝結果が出るまでわからないが,それまでデルタ株であるという想定の下に対策を考えたと何度も強調されている。感染経路不明の人が1人いるということは,その背後に何人もの無症状感染者がいるということだし,強力な水際対策をしているNZならば,オークランドとコロマンデル半島では7日間,それ以外の国内全土は3日間,警戒レベル4に移行するという決断をして,それを理由付けとともに首相が言葉を尽くして記者会見するというのが素晴らしい。
- Tweetしたことを拾っておく。
- 日本の首相には,感染抑え込みのためにはワクチン接種カバー率上昇とNPIsと両方必要という論文を読んで理解して欲しい。
- 6月末に書いたように,ロックダウンはなるべく早いタイミングで(補償とともに)強力な行動制約を掛ければ短期間で済むことが既知なのに,まん延してから緩い制約を掛ける日本のやり方では長期間になってもなかなか奏功しない。NZや台湾の成功例に学ぶことがなぜできないのか?
- 経産省が業態転換を支援するというニュースが流れたが,事業再構築補助金の第3回募集のことか? 三密不可避かつエッセンシャルワークでない業種には業態転換を支援するべきと去年の4月に書いたが,これはもっと拡充したら良いと思う。
- 六甲台の国際協力研究科に行き,修論審査4件は無事に終わった。その後,博論審査結果を確認して捺印してから外に出たら晴れていた。これから名谷キャンパスに行っても時間が遅すぎて無駄なので,直帰することにした。
- 今日もドラゴンズはカープに3-0で勝利。堂上直倫選手の先制ツーランホームランは完璧だったし,先発した松葉投手も突如6回に制球を乱したのはいただけないが,満塁のピンチで登板した田島投手が鈴木誠也選手をサードゴロに打ち取ったのが良かった。
- Dr. Eric Topolがtweetしていたので知った,Lytras S et al. "The animal origin of SARS-CoV-2"(ScienceのPerspective,2021年8月17日)は興味深い。SARS-CoV-2はコウモリから直接ヒトに感染したのかもしれないが,多くの動物がホストとなりうるので,養殖されたアメリカミンク,アカギツネ,タヌキや,罠で捕まえた野生のタヌキやアナグマが生きたまま武漢の海鮮市場で売られていて,コウモリは売られていなかったことを考えると,これらの動物からヒトに感染した可能性がある。この可能性自体は以前から言われていたが,ASFV(アフリカ豚熱ウイルス)の蔓延によって中国では1億5千万頭の豚が殺処分され,豚肉の供給が大幅に減少したことと,それによって豚肉の市場価格が2019年11月には前年比2.3倍と史上最高を記録したことに加え,2016年以来中国の養豚が南部から北部に移転していて,ASFVのせいで生きた豚と豚肉の移動が制限されたことによって,東部や南部ではさらに豚肉が不足し,価格上昇がさらに急になったことから,南部の人々が豚肉の代わりに伝統的な肉類を求めるようになったことで,それらの家畜や野生動物の交易が増え,ヒトとSARS-CoVsを含む人獣共通感染症の病原体をもっているそれらの動物との接触が増えて,ホストスイッチのリスクが高まったかもしれないという推論には一理ある。
- 古瀬さんのtweetで知ったが,Furuse Y et al. "COVID-19 case-clusters and transmission chains in the communities in Japan"(Journal of InfectionのLetter to Editor,2021年8月11日)は,古瀬さん自身がtweetに書いているように,「飲み会クラスター、家庭内感染、病院クラスターがどのようにつながっているのか、日本の実例28個を紹介する論文」。大事な注釈として,次のtweetで古瀬さんが注意喚起しているが,この情報から個人や地域を特定しようとしてはいけない。このLetterのFindingは,これも古瀬さん自身がこれを含む3つのtweetsで明確に説明されている。
(list)
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