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【第959回】 オンライン会議2つと採点(2022年2月3日)
- 7:00起床。82.85 kg、98%、36.8℃。
- 9:00から情報基盤センター運営委員会オンライン。改組について。それにしても、あのご指摘からすると、DXタスクフォースに塚本先生は入っていなかったのだろうなあ。それが最大の驚きだった。約1時間で終了。
- 名谷キャンパスに出勤したが、空調装置入れ替え工事のため7階は使えないのでラボに退避。今日は院生が誰も来ていないなあ。
- 某紙記者さんからのメールに返信。
- その後もメールでいろいろ業務を進めていたら15:10になったので国際連携本部会議オンライン。こちらも改組について。
- 改組は往々にして昔橋本治が書いていた総務の肥大に繋がるのが不安なのだが。
- 一応必要なメールを全部打ち終わってから帰途に就いた(採点をする暇はなかった)。18:30からミーティング。今日はポスドクの保健学研究員の方からThematic Analysisの結果からDelphi法へと展開した質的研究の話。Automemoが紹介されたのでインタビューの文字起こし関連の質問多々。日本語でケバ取りと呼ばれる作業についての話が出たので、英語では何というのか調べてみたら、たぶんfiller-words-removalというらしい。
- COVID-19関連のメモいくつか。Omicron sub-lineage BA.2 may have “substantial growth advantage,” UKHSA reports(BMJのニュース、2022年1月28日)は、先日メモしたUK HSAのTechnical Briefing No.35の紹介記事。Hawksbee L et al. "Don’t worry about the drug industry’s profits when considering a waiver on covid-19 intellectual property rights"(BMJのAnalysis、2022年1月31日)は、知的所有権と製薬会社の利益という、世間で心配される問題を取り上げ、COVID-19関連の薬やワクチンについては知的所有権を放棄してくれるだろうから心配要らないのではないかと議論しているようだ。"People carrying excess weight have an increased risk of severe covid-19"(BMJのPractice、2022年2月2日)は、EditorのSaul Hが、ここでもかつて触れたことがあるGao H et al. "Associations between body-mass index and COVID-19 severity in 6·9 million people in England: a prospective, community-based, cohort study"(Lancet Diabetes Endocrinology、2021年4月28日)に基づく2021年11月25日のNIHRのレポートについて何か書いているらしい(Practiceの本文が読めないので何を書いているのかはわからない)。
- COVID-19 National Preparedness Collaborators "Pandemic preparedness and COVID-19: an exploratory analysis of infection and fatality rates, and contextual factors associated with preparedness in 177 countries, from Jan 1, 2020, to Sept 30, 2021"(Lancetの原著論文、2022年2月1日)はタイトルからして凄い。公衆衛生的に重要な論文と思う。ちゃんと読まねば。
- Izikson R et al. "Safety and immunogenicity of a high-dose quadrivalent influenza vaccine administered concomitantly with a third dose of the mRNA-1273 SARS-CoV-2 vaccine in adults aged ≥65 years: a phase 2, randomised, open-label study"(Lancet Respiratory Medicineの原著論文、2022年1月31日)は、高齢者にCOVID-19のブースター接種と4価インフルエンザ予防接種を同時にした場合の安全性と免疫原性についての第2相臨床試験の結果。Bechman N et al. "Sexual dimorphism in COVID-19: potential clinical and public health implications"(Lancet Diabetes & EndocrinologyのPERSONAL VIEW、2022年1月31日)は、重症化と致死リスクが男性で高く、後遺症が女性に多いという性差についての考察。
- Woloshin S et al. "Assessing How Consumers Interpret and Act on Results From At-Home COVID-19 Self-test KitsA Randomized Clinical Trial"(JAMA Internal Medicineの原著論文、2022年1月31日)は、ボランティア360人を3種類の指示と4種類の結果シナリオの組み合わせについてランダムに割り付け、家庭での迅速検査結果をどう解釈しどう行動するのかを調べたというRCTとのこと。流行状況によっても結果は変わってきそうだが。Koda S et al. "Reasons for Suicide During the COVID-19 Pandemic in Japan"(JAMA Network Openの原著論文、2022年1月31日)は、警察庁の自殺統計データを厚労省がまとめたものを使って、2014年12月から2020年6月までと2020年1月から2021年5月までの自殺の原因を時系列で比較したという研究のようだ。結論としては、男性における学校関連の自殺を除いて、すべての原因カテゴリで超過自殺が見られたとしている。
- Bhattacharyya RP et al. "Challenges in Inferring Intrinsic Severity of the SARS-CoV-2 Omicron Variant"(NEJMのPerspective、2022年2月2日)も読まねばなるまい。McCallum M et al. "Structural basis of SARS-CoV-2 Omicron immune evasion and receptor engagement"(Scienceの原著論文、2022年1月25日)もオミクロン株の分子生物学的な論文と思われるがpdfが公開されていないようだ。Wikle NB et al. "SARS-CoV-2 epidemic after social and economic reopening in three U.S. states reveals shifts in age structure and clinical characteristics"(Scienceの原著論文、2022年1月26日)も面白そうな論文。後で読もう。
- プレプリントというか審査中だが、倫理的にはどうかと思う(本当にこの手法でないと得られない重要なデータなのか、という意味で)一方、やはり重要な気もする研究が出ていた。Killingly B et al. "Safety, tolerability and viral kinetics during SARS-CoV-2 human challenge"(2022年2月1日投稿、審査中)で、若くて健康なワクチン未接種のボランティアの鼻腔内にCOVID-19ウイルス(SARS-CoV-2/human/GBR/484861/2020)を入れて感染実験をしたという論文。いくら有効な薬が揃ってきたといっても100%治癒するとは限らないわけだし、よく応募する人がいたなあと思うし、よく倫理審査通ったなあと思う。
- tweetしたが、「みなし陽性」という言葉について、この神戸新聞の記事が正しいならば、「医師が診断」しているので診断書は出せるはず。たぶん遠隔診療でも医師法20条に抵触しないという方向性を厚労省はこれまでも出してきているので、それを拡大適用することになるのでは? 2020年5月に紹介したインペリグループReport No.16で、症状のある濃厚接触者なら確定診断が出る前でも隔離してしまう方が拡大を防ぐには有効とわかっているので、医師が診断する「みなし陽性」自体は悪い策ではなく、その人たちを自宅放置するのが問題、というか、医療崩壊状態なのだと思う。
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