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書評

最終更新:2019年2月13日(水)


旧書評掲示板保存ファイル/書評:『兵士に聞け』

書名出版社
兵士に聞け新潮社
著者出版年
杉山 隆男1998年8月



Sep 07 (mon), 1998, 21:37

秦谷 耕平 <pppb160.kyoto-inet.or.jp>

 学生時代、卒業論文の調査先でふと買い求めたのが「兵士に聞け」の単行本だった。就職を間近に控え、「大卒自衛官」「防大生」の文字が目に留まったからである。
 600頁にものぼらんとする大著ながらも、一晩明かして作品を読みきってしまったのは、「自衛隊」といえばとかく社会的枠組に取り込まれがちな作品が多い中で、「名もなき個々の兵士たち」という、「もうひとつの鏡」にも似た視座を解放してくれた故だったのかも知れない。
 この8月、文庫本が出て再び手に取った。
 余すことなく読み切り、この大著をものした杉山隆男を、当世指折りの作家と認識するようになった。
 近く、「兵士を見よ」の名で、続編が出るらしい。
 全く、待ち遠しい。


Sep 09 (wed), 1998, 18:44

中澤 <k1-1.humeco.m.u-tokyo.ac.jp> website

ご紹介ありがとうございます>秦谷さん

今日買ってきて読み始めました。自衛隊については,つい制度あるいは秦谷さんのおっしゃる「社会的枠組」だけで見てしまいがちですが,既に25万人もの隊員がいて,その人たちの生の声を聞かせてくれるという,凄い本ですね。まだ「日陰者」しか読んでいませんが,文章もうまいと思いました。読了したらまた書きます。


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