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【第357回】 遠隔講義開始(2020年4月6日)
- 6:20頃目が覚めた。昨夜炊いた米に電子レンジ加熱したレトルトカレー(魯珈)を掛けて朝食を済ませた。
- 公共交通機関を使って遠方へ通学するし,知識を教授すれば良い高校や大学は遠隔講義化が正しい戦略と思うし,神戸大の保健学科も基本は遠隔講義にした(今日から開始)。しかし,小中学生の場合,授業の全面遠隔化は難しいだろうし,徒歩や自転車での通学が主なら,子供による学校を超えた感染拡大ルートは考えなくて良いので,休校は合理的ではない。少なくとも,家族の通勤や社会活動の禁止とセットでやらないとリスク低減にならない。これまでのCOVID-19研究から,子供が感染するのは,インフルエンザとは違って,学校でよりも家庭内で家族から感染するリスクの方がまず間違いなく高いのに,休校延長を主張する親は,自分は絶対に感染しないと思っているのだろうか? 世の中,「不安の声」に弱いということか。5月6日まで休校しても,大人が普通に通勤して社会活動をしていたら感染拡大は続くので,再延長することになるのはほぼ明らかだし,それは子供たちの学ぶ権利を侵害することになる。もちろん,感染者が2日で倍増するような感染拡大危機が近づいたら,大人の社会活動を徹底的に減らさねば医療崩壊するので,そういう感染状況の地域は休校もセットにするのは当然だ。そうでない状況で,大人が社会活動しているなら,小中学生は通学して授業をする方が安全に過ごさせることができるはずだ(給食中も対面配置はせず会話も禁止とか,換気を良くするとか,手洗いを徹底させるという配慮は必要だが,家に1人で残された子供が勝手に動くより安全な過ごし方をさせられるはず。ただ,そういう配慮が難しい課外活動は,気の毒だが来年まで停止するしかないと思う)。なぜそう思えないのか?
- 卒業生から相談を受けたが,日本に住んでいるけれども日本語が読めない外国人へのCOVID-19の情報提供がまったく足りていないようだ。各都道府県のホットラインで英語が通じるのか? もわからないし,ホットラインの英語版案内ページがあるのかどうかすらわからない。そこまで手が回らないということなんだろうけれども。大学の各種アナウンスも英語版は細かいところまで手が届いていないし。
- 4月16日(木)締め切りの確定申告をし忘れていたことに気づいたが,今日,17日(金)を過ぎても良いという告知が出て良かった。
- 昨日触れた森恵さんの試み,素晴らしいと思っていたが,さっき見つけた星野源「うちで踊ろう」も素晴らしい。楽譜も公開されているし,日本語と英語で字幕を追加できることが告知されている。コラボ募集に対しては,既におっくんとかものんくるが応答している。リトグリもやらないかなあ……。
- 昨日の田島貴男有料オンラインライブ,チケット買ったのに見逃してしまったが,2日後くらいから5日後くらいまで見逃し視聴できるようだ。
- 4限の検査2年の環境・食品・産業衛生学第1回は,さすがPC必携化になった去年の入学者だけあって,全員Zoomにより遠隔で参加し,BEEFでのミニレポート回答もちゃんとできたようだ(まだ全員分は見ていないが)。Zoomは参加者の人数がリアルタイムでわかるので,開始時に多少遅れた学生がいたが,たぶんぴったり14:40にスケジュールしてしまったため,それまでミーティングが開かなかったからかもしれない。5分前にスケジュールしておくべきか。これで,少なくともこの講義は,ロックダウンになっても自宅から続けられることが確信できた。
- しかし録画・録音するのは忘れた。録音だけでもしておけば,後で学生が復習するのに便利だろうから,明日の保健行政論は録音するかな。
- 遠隔講義については,国立情報学研究所のこのページに参考になりそうな情報がたくさんあった。なお,今日から国立情報学研究所とCiscoが協力してWebExというシステムを使わせてくれる申請が始まったそうだ。
- 朝日新聞の記事に書かれている,ロックダウンでない緊急事態宣言が何を意図しているのか(わからないが),推測してみると,何の根拠もない全国一斉休校要請で危機感を高めて行動変容した人がいたので,緊急事態宣言を出せば大都市住民が一層の行動変容をしてくれる(対人接触を7-8割減らしてくれる)と期待したのだろうか。今度は1ヶ月ということだから,そういうショック療法的なことでは反応しない人も多い気がする。ライフライン以外の通勤も禁止になる(その場合は当然通学も禁止するし,生活保障もする)なら確実に感染拡大抑止効果はあるが,これでは,単独ではほとんど効果がない休校だけが続くことになりかねない。この政権,本当にケチだしまともな思考力がないなあ(第一次安倍政権のときからわかっていたことではあるが,最近酷さが加速していると思う)。
- かつてのマラリア研究の師匠の一人であるNCGMの狩野さんが著者の一人となっている,Picot S et al. "Coalition: Advocacy for prospective clinical trials to test the post-exposure potential of hydroxychloroquine against COVID-19."(2020年4月4日アクセプト)というEditorial CommentaryがOne Healthというジャーナルに出た。医療従事者や介護者など感染者との濃厚接触が避けられない職種の人について,ヒドロキシクロロキンが曝露後予防薬として有効な可能性があるから,臨床試験を早急にやるべきという国際共同提言。
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