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【第2109回】 池周一郎『人口の社会学原論: 出生力低下は近代の社会変動とは無関係である (教科書) 』途中までの感想(2026年6月16日)
- この数日、通勤路では先日の人口学会でセッション前に偶然出会った池さんとスタバで雑談しているときに存在を教えてもらい、安いのでその場でスマホで購入したKindle版『人口の社会学原論: 出生力低下は近代の社会変動とは無関係である (教科書) 』を読んでいるのだが、これが大胆でめちゃくちゃ面白い(オンデマンドで紙でも買えるが、リンク先に飛べることに大きなメリットがあるし安いので、スマホかPCを持っているなら、絶対にKindle版の方が良い――と池さん自身も言っていた)。結婚や出産について人間の合理性を前提にした「理論」をデータから否定する明快さや、奈義町のTFRが3近くなったことや、明石市のTFR>1.7が転入によって説明できる謎解きがクリア。ただ、死亡の話になるとやや切れ味が落ちる。記号の使い方も一般的でないので、改訂時には直した方が良いと思う。普通は、生命表関数のnは階級幅である(死亡については、石井太『人口学の基礎』慶應義塾大学出版会をお薦めする。拙著『Rによる人口分析入門』でも一通り書いたが)。しかし池さんは潔いというか、「筆者は死亡には詳しくないのですが」と明記されている。こういうスタンスの教科書もあって良いのかもしれない。いわゆる教科書の編集者からは叱られそうだが。
- いまだに答えが出ていない人口転換についても、主流派議論は第2の人口転換論も含め思い込みかトートロジーであると切り捨て、反応-拡散理論という代替アイディアを提示している(個人的には、OmranのEpidemiologic Transitionが示すように、多産多死から少産少死への移行が起こったメカニズムは1つではなく、生態学的条件によっていくつかの異なるメカニズムが働き、かつ、生物学的不適応の影響もあると考えているし、意図的なのかもしれないが池さんはOmranには触れていない点はやや不満が残る)。
- たぶん、人口学者以外の方が本書を読む場合は、河野稠果 (2007) 『人口学への招待 少子・高齢化はどこまで解明されたか』中公新書などで主流派の議論を踏まえた上で読むと良いと思う。
- 国際感染症論は英語でハイフレックスで実施したが、対面参加したのはチェンマイ大学からの交換留学生2人だけで、検査専攻の学生は全員オンラインだった。これならオンラインだけにした方が良かったかもしれない。数理モデルは結果を中心に流すだけにとどめ、一般的な感染症疫学の説明を丁寧にしたが、伝わったかなあ。
- AQUOS R11の発表があったが、microSDXCスロットがないのが残念。これでは大量の音楽をスマホに入れておきたい自分が使う機種にはなりえない。驚いたのは同時に発表されたスマートウォッチで、8年前に注目して以来時々フォローしていた(2019年5月3日、2019年8月29日、2023年2月15日)HealbeのGoBe2、GoBe3、GoBe Uで使われてきた非侵襲的に摂取カロリーを推定するFLOW技術を契約して実装したとのこと。HealBe JapanのGoBe3がAmazonでは2万円未満で買えるのに、わざわざ後発製品を買う人がいるのか疑問だが、まあシャープらしいといえばシャープらしい。GoBe3にはオンライン接続しているのに時計がずれるなどの批判もあったので、その辺りこちらの方が良いのかもしれないが、差別化を明確に打ち出さないとこけてしまうのではないか?
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